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10/01/16 「バレエ・リュスと日本人たち」ご連載第8回を1月15日付でアップ ! 新着品は 色彩もまた資料である と気づかされた2冊 


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昭和3年・木材工芸学会発行『仏蘭西装飾美術家協会展覧会 家具装飾作品集』(非売品)。東京美術館にフランスから移送した家具調度を、室内内装を施したブースに展示した際の全記録写真を1冊に。壁紙やラグ、絵画や装飾品まで選りすぐりのフランス直輸入。

昨日1月15日(金)、沼辺信一氏による「バレエ・リュスと日本人たち」のご連載第8回分、「ベルリンの青春 6」を無事アップいたしました!…と思いきや。こちらのシステムの問題で、アップした日にちが校正時の時のまま。ううむ。非常にややこしいことになっており本当に申し訳ございません。再度申し上げますとアップは2010年1月15日です。今回は前回の伊藤道夫から再び山田耕作と斎藤佳三へと重心を移し、わずかな手掛かりを集めに集め、その上でそれを重層的に検討することではじめて判明していく事実-が主眼。リアルタイムでは意識されていないために生じる事実の書きお落としというのが、いかに後世になって罪作りなものか、筆致からは例によって涼しい顔しか浮かんで来ませんが実は相当にご苦労されたはず … といったことはご一読いただくのが一番ですね。昨年来楽しみにお待ちの皆様、即座に「text」をクリックしてご高覧下さい! で、私の方は原因が判明し次第、アップの日時を修正いたします。いま暫く。このままで。何卒ご容赦下さい…… って、毎回「何だかなぁ。」の慌ただしい更新、続いて新着品へとまいります。
桝形の、薄い、けれど、淡いブルーと銀色を表紙にあしらったとても瀟洒な展覧会目録。かつてそれを扱ったのは、確かロゴスギャラリーで開催された企画展「ウルトラモダン」の時、とすればすでに7年も前のこと。今週はその作品写真集が入荷いたしました。昭和3年、木材工芸学会発行非売品『仏蘭西装飾美術家協会展覧会 家具装飾作品集』。厚紙のポートフォリオに二つ折りの序文、目次、展覧会会場配置図を刷りこんだ印刷物と、未綴じの写真リーフ35葉・50図の完揃い、美本です。「仏蘭西装飾美術家協会展覧会」は、当時のフランスの、というのは即ち「世界の」という意味をもったであろう最先端のインテリア・デザインを日本で紹介しようと昭和3年に東京美術館で開催されたもので、実際の作品を日本に移送し、壁紙からウォールツールまで完全に近い室内仕様を施した35のブースで展示するという“空前の大展覧会”(序)でした。この写真集は、この展覧会の“全作品を網羅せる図集を編し”たもの。写真で見る限り、奥行きが十分とられた展示スペースに家具調度はもちろん、家具の上にさりげなく置かれたガラス器や壁に掛けられた絵画などまで非常によく選ばれたリアルで繊細な展示で、海の向こうの空気を細部に至るまで伝えようとした展覧会の意気込みが静かに伝わってきます。展示品の作者には、モーリス・デュフレーヌエミール・J・リュルマン、そしていまは東京都庭園美術館となっている旧朝香邸の内装を担当したアンリ・ラパンなど、フランスのアール・デコ期を支えた人々の名前が並んでいます。


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建友社発行の『室内装飾摘録文献』(無刊期)は厚紙のポートフォリオに19ページの冊子と、画像右上の紙入れ5冊を所収。紙入れ5冊それぞれに、オフセット・フルカラー印刷のインテリア・デザインのプレート12枚が収められている。画像左上は各冊に付された扉で、徹底して洋書風の意匠。下段は左から「表現様式の食堂」「形態と色彩の調和美」「或る書斎」と題されている。

惜しむらくは…色がついていないこと。クリニャンクールの迷路に連なる店をさまよい歩き、ひとつひとつ埃というベールを払っていけば、もしかしたらその向こうにはこの写真集に欠けている色が眠っているのかも知れません。 と唐突にクリニャンクールを引き合いに出しましたのには思うところがありまして、というのはつまり今年はパリへ仕入へ出掛けるのかどうかということであり、ご時世に鑑み(っていうほどの規模の商いではありませんが)、新店舗での営業安定化のために(こちらはホントに)、「今年もパリ行きは見送ります」。-少しは期待していたのにという方には申し訳ございませんが、しばらくは国内で見つけた新着品でお付き合いのほど、お詫びかたがたお願い申し上げます。
■ますます遠いクリニャンクールに代わって、1930年代の室内の「色」を伝えてくれそうなのが次の新着品。先と同様、厚紙のポートフォリオに『Model interior』と箔押しされた洋書のような一冊は、日本名のタイトルを『室内装飾摘録文献』として建友社から発行されたもの。無刊期ですが、1920年代半ば以降1930年代初め頃までに発行されたと見てよさそうです。ポートフォリオを開けると19Pの冊子が1冊、画像にもある「COLORED PLATES~」と印刷された薄紙の紙入れが5冊出てきます。紙入れに包まれた5冊には、それぞれ扉と、インテリア・デザインを描いたオフセット・フルカラー印刷の未綴じリーフが12葉(12図)ずつ収められている、と言葉で説明するとちょっと複雑なつくりとなっています。「色が知りたい」と思ったのは何も私だけでなく、どうやら当時の方たちも同様だったようで、この馬鹿丁寧なつくりの文献様の代物が作られた動機のひとつが、“色彩の科学的知識に乏しき現下我邦建築界へ備”える、というもの。確かにこの当時としては鮮明に色が伝わってくる印刷精度が保たれています。図版自体は世界各国の優秀作品から選ばれており、英米独仏伊に阿蘭陀露西亜西班牙など幅広く目配り、また、客間兼居間や料理室といったといった常識的な範囲のニーズに対応した図案に加えて、或る植民地の食堂、タイル化粧の居間、若婦人の浴室(なぜ。なぜ「若」婦人?)といったニーズの所在不明の図版まで、やっぱり幅広く対応しております。非常にカラフルなものが多く、とすれば、「仏蘭西装飾美術家協会展覧会」での展示もいま想像する以上にさまざまな色彩にあふれていたのかも知れません。色彩もまた、貴重な資料である。忘れていた事実を思い出させてくれる今週の新着品2点です。今週はこの他、戦前から戦後まで映画研究関係書籍約70冊ちりめん紙製・イタリア語版の小型のカレンダー(大正期)1960年代外車のカタログ6点、紙ものでは上掛け紙など木版の30枚、その他またわけのわからない内外雑誌やら何やら取り揃え、みなさまのお越しをお待ちいたしております。

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