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09/08/29 エフェメラ好きなもので、つい。 1968年「第34回ヴェネチア・ビエンナーレ」日本館パンフレットと『S.M.S.』全6冊揃い


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「Marche*マルシェ*Marche」会場風景。壁面を飾るポスターや紙モノも基本全て売りもの。木製飾り棚の上の原色ポスターに見えるのは、実は中国の招福用の紙モノなのだとか。

■新着品の前に、本日8月29日(金)付で、当HP内「text」のページに沼辺信一氏のご連載「バレエ・リュスと日本人たち」第4回をアップいたしました。前回に続いて若き日の山田耕筰を主役に据えた「ベルリンの青春」の中編は、ベルリンでのバレエ・リュス公演で、山田が敬愛するリヒャルト・シュトラウスの姿を客席間近に見つけて……と、バレエ・リュスをめぐるいくつもの偶然に導かれた山田とシュトラウスの物語は「こちら」から、どうぞお読み逃しなく! それにしても今回のこの幕切れ、兎に角早く次回を読みたくなること請け合いですよ。

ご案内をもうひとつ。8月25日(火)にスタートした「Marche*マルシェ*Marche」、残る日程は明日8月29日(土)、9月1日(火)、3日(木)、5日(土)、8日(火)、10日(木)、12日(土)の7日間(各日12時~20時)となります。お客様が帳場にお持ちになる商品の値札を見ては驚いておりますが、レアブック、超サービス価格書籍を中心にリピーターも出てきそうなこの企画、みなさまお早目にご来場下さい!

■で、新着品のご紹介へとまいります。ひとつめは今週お客様からお頒けいただいた『第34回ヴェネチア・ビエンナーレ』日本館のパンフレット。第34回 (=1968年)のコミッショナーは針生一郎、出品作家は三木富雄、菅井汲、高松次郎、山口勝弘の4名。写真でみる4作家の若さに40年という時間の流れを感じます。パンフレットはイタリア語とフランス語の二ヶ国語併記、約40cmと縦に長い三つ折りをひらくと横は約60cm、この大きな紙の両面を使った各作家紹介1枚の計4枚に針生によるテキスト1枚を付した全5枚を、白一色でタイトル等を印刷した透明の袋に収めています。


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1968年『第34回ヴェネチア・ビエンナーレ』日本館のパンフレット。針生一郎をコミッショナーに、高松次郎、菅井汲、三木富雄、山口勝弘の4作家の作品を展観。パンフレットのデザインは杉浦康平で、会期初日に間に合わなかったというエピソード付き。

戦後の日本美術資料の、しかもエフェメラ!とあっては「何しろエフェメラ好きなもので。是非とも入手いたしたく……よろしければお譲りいただけませんでしょうか?」「ああアレね。杉浦さんの。」「ああっそっそうですか杉浦さんの、デザインでしたかっ!」「しかも曰くつき、ですしね。」「い?えっ、ああのぉ~その曰くというのは一体?」「初日に間に合わなかったはずですよ。」「…となりますと、ものすごーくすくな」「あっ、いやいや会期にはね、間に合ったようですよ。」…と聞きたい放題のワタクシに対しお客様からの懇切なご教示付きで小店に収まりました。いわれてみればこのデザインでこの時代。確かに杉浦康平らしいデザインだし同時代美術への造詣という点でも杉浦さんの名前が出てきて当然のこと、気付かなかい方がどうかしてます。店先であれこれまるで見てきたかのように喋くってる店主のウシロには、実はたいていこうした事情があると思っていただくのがよろしかろうと、老婆心ながら。ヴェネチア・ビエンナーレに話を戻して、国際交流基金のサイトにある同展実績一覧を見ると、1952年の戦後日本の初参加時より、当初は大所を揃え、むしろ戦前の日本画壇の延長戦上にある印象が強いのに対し、1960年代に入ると急速に当時の若手を起用した現代美術へと転換していく流れが見られます。


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『S.M.S.』全6冊の内の第4号。箱の上左はリキテンシュタイン、同じく右はジョン・ケージの作品(当号に付属するカセットテープ有り)。デュシャン、マン・レイといった大御所から、フルクサスのメンバーやコンセプチュアル・アートの新鋭など、いまや錚々たる名前のアーティスト作品が詰まったマルチプル。

これは、例えば、戦後漸くこれがニッポンの現代美術だと胸を張って主張できるまでに成熟したと見ることができるのか。例えば、当時の日本美術界を世界はどう見ていたのか。戦後の日本美術史も、いまならまだネタの宝庫。だったりする?のでしょうか???(ほらまたすぐに人に聞く…。)

こちらは金曜日の市場から。大きめのダンボール箱に、小包様の小ぶりな箱が6つ。内容は、と開けて見るとこれまた様々な意匠・手法のエフェメラやオブジェがいっぱい、で、全部違う。荷主さんの添付された内容物のコピーにはジョン・ケージ、オノ・ヨーコ、コスース、河原温、クリストにマン・レイの名前が。さらに欧文の内容物一覧を見るとリキテンシュタイン、ラ・モンテ・ヤングなんていう名前が出てきて、これはもうタダモノではなかろうしかもエフェメラの塊。というので入札したら落ちてしまって上札で、ううむ。分かっているのは『S.M.S.』というタイトルと1968年という発行年だけ。こちらはS.O.S.の気分と、とりあえず1冊=1箱とを抱えて、帰宅するなり『もうひとつの扉-20世紀・アーティストの本』(うらわ美術館・2000年発行)を開き…やれやれ。出てました。この図録によれば『S.M.S.』は“Shit Must Stop”という訳文を書くのが少々躊躇われる英文の略で、1968年に全6冊を発行。ということは、今回落札した6冊で揃い。先に拾った人名以外にも、ナウマン、オルデンバーグ、リチャード・ハミルトンマルセル・デュシャンなんていう人まで作品を寄せたマルチプルは、確かにアメリカを軸にした20世紀美術史のひとつの断面を映したものに違いなさそう。さて、問題は、この矢鱈に込み入った一冊ずつの内容品をひとつひとつ確認していく作業。店に入荷すると同時にアメリカ人による(多分。ですけど) 輪郭しか描かれていない大雑把な内容品図解との付け合わせをしないといけません。どれが誰の作品なんだか、写真、カード、版画など、せめてエフェメラのひとつひとつを楽しみながら確認していきたいものではあります。そんな余裕があるとすれば、というお話。今週はまた在庫目録にデータを追加いたしました。展覧会図録など未入力分は来週引き続きアップの予定です。こちらもよろしくお願いいたします。あっ。バレエ・リュスの公式プログラムは今週も図版点数の関係でご紹介できませんでした。どこかで2冊くらいまとめてアップいたしますのでしばしお待ちを。何しろ在庫はまだまだございます。はい。




 

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