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15/06/27 七夕古書大入札会のため7/4(土)は臨時休業いたします/『現代アメリカ工藝』は夢の生活へのリアルな一歩か

■今年も7月とともに「明治古典会 七夕古書大入札会」、通称タナバタのシーズンがやってきます。詳細はちょっと後回しにして、来週の小店営業に関するご連絡を先に。
この「七夕大入札会」のため来週店の営業は6月30日(火)・7月2日(木)の2日のみとなります。また、来週は当ページでの新着品のご案内も1回お休みを頂戴いたします
「七夕入札会」の会期中は、会場である東京古書会館内またはその近辺に居ります。ご用の向きは古書会館までお電話の上お呼び出しいただくか、事前に日月堂の携帯電話の番号をお尋ね下さい。東京古書会館 03-3293-0161
その翌週にはまた、通常の火・木・土曜日で営業いたします。
ご不便をおかけいたしまして誠に恐縮ではございますが、何卒ご海容を賜りますよう、また、これに懲りずご来店下さいますよう、お詫びかたがたお願い申し上げる次第です。

さて、その「明治古典会 七夕古書大入札会」についての詳細は明治古典会のウェブサイトで→ http://meijikotenkai.com/2015/ 
また、「日本の古本屋」のメールマガジンを元に、ここでも以下簡単にご紹介しておきます。
…… 第50回記念「明治古典会七夕古書大入札会」について               
日本で唯一の明治~昭和時代の古書オークションです。近代文学初版本・作家原稿・版画・写真オリジナルプリントなど1,200余点が出品され、どなたでも下見をし、古書組合加盟の古書店に代理入札を依頼することが出来ます。
下見は7月3日(金)10:00~18:00、4日(土)10:00~16:00の2日間。
会場は東京古書会館(千代田区神田小川町3-22)https://goo.gl/maps/azq1e
もちろん入場無料。見るだけでも充分お楽しみいただけると思いますし、普段は業者しか入れない市場の雰囲気を少しは感じていただけるかも知れません。
出品される商品については、すでに目録が発行されています。目録は上記ウェブサイトより「出品目録」をクリックすると全点ご覧いただけます。念のため、アドレスはこちら → http://meijikotenkai.com/2015/catalog.php
小店では、代理入札のご依頼はこれまでお取引のあったお客様に限りお受けいたしておりますが、このページをご覧の方で何かお困りのこと、お問い合わせなどございましたらお気兼ねなくご一報下さい。お時間とご興味ある方はこの機会に是非!

■そんなこんなで- なんて言い訳にもなってませんが-今週は1点だけにいたします。
敗戦から3年半ほど経った昭和24(1949)年1月に技術資料刊行会から発行された『現代アメリカ工藝』「主としてニューユーク美術館より」と云う副題が添えられています。今回初の入荷となった本ですが、市場で手にして最初に思ったのは「見たことない本のはなのに、どこかで見ているような気がする」ということでした。クレジットを確認すると編集は商工省工芸指導所。むむむ。と、ここで思い出したのが、以前1度扱ったことのある『デペンデントハウス』でした。
小店サイトを遡ること1年半、ありました。2013年10月5日の更新分でご紹介した『デペンデントハウス』(詳しくは→http://www.nichigetu-do.com/navi/info/detail.php?id=807)。
『デペンデント~』は昭和23(1948)年とほぼ同時期の発行で、技術資料刊行会刊、商工省工芸指導所編で編集と発行が共通。『現代アメリカ工藝』では扉にはっきりとクレジットされている「美術構成 亀倉雄策」というのは『~工藝』のみですが、2冊ともGHQに基本となる素材を供給されていたのか、写真の雰囲気とそのレイアウトから生じる印象や、写真ページとテキストのページでそれぞれ使われている紙の質感など、似ている点が多々あります。
「ニューヨーク美術館より」なんて云う副題を与えられながら、掲載されている商品-食器、照明器具、システムキッチン、ファブリック、家具、ユニットハウスに至るまで-、掲載品全てに設計者名と製作会社名が記されています。美術館が推奨するような世界トップレベルの商品の図録、なのでしょうが、にしてはまるで輸入カタログと見紛うスタイルとなっています。
『デペンデント~』がアメリカ進駐軍軍人とその家族の住宅及び住環境整備のため、一定品質の生活用品一式、進駐軍の行くところ日本のどこであろうが製造・供給できるようにするための仕様書といった性格をもっていたのに対し、『現代アメリカ工藝』はさらに一歩踏み込んで、日本人が憧れてやまなかった例えばワシントンハイツにおける進駐軍とその家族の生活に - つまりはやがては日本人が手に入れることになるかも知れない生活の中に!-“本来あってしかるべきモノの姿”を、とてもリアルに示したものだったのではないかと思います。
レイモンド・ローウィ、イサム・ノグチ、ハーマン・ミラー、チャールズ&レイ・イームズ、サーリネン、ハンス・ノール、グロピウス、フランク・ロイド・ライトなどなど、次々あらわれる綺羅星の如き名前はさすがにMOMAセレクト。鬼畜米英から一転、アメリカに籠絡されて続けた戦後日本の出発点に位置づけてもよいような1冊です。

それから70年。今週もまるで戦前のような話題の連続でした。政権与党とその取り巻き連中は、時代をどこまで巻き戻せば気が済むのでしょうか。怒る気力も、へたすると正気まで失せてしまいそうな今週の記録です。
安倍首相に近い若手議員が立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」における言論統制推進とも受け取れる発言について 
http://www.asahi.com/articles/ASH6T5W6FH6TUTFK00X.html 
もうすでに、日本国内では言論統制は敷かれていることが証明される一方、海外メディアが相次いで報道している沖縄全戦没者追悼式での出来事
 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161145 
神奈川新聞による電子版先行という異例の社説 http://www.kanaloco.jp/article/105198 
よりによって広島に原爆が投下された日に「日本会議」が広島で開催する「広島平和ミーティング」(どこが一体平和だと云うのか…)  http://jp-pride.com/topic/8670.html 
そして、半藤一利が語る「引き返せぬ地点」http://www.jiji.com/jc/pol-interview?p=hando_kazutoshi-01

 


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