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14/10/18 『松竹座ニュース』『TESパンフレット』とは何か?


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■年内11月下旬に目録原稿の締切が迫っていることを考えると、今週も あまり後先考えないでほいほい入札してどんどん落札する……くらいの気構えで行っておかなければいけなかったのに。気持ちはすでに目録原稿づくりに傾いてしまったか、一瞬でも「買う」ことよりも「売る」ことの方に気をとられると札は軒並み弱気に反転、結果、今週の仕入れはショボぉ~いものになってしまいました。常に「買う気」で市場に臨むというのは、売上はもちろんのこと、ちょっとした不意の支出だとか、あてがはずれるだとか、色々な面での自信の喪失だとか、ものすごくささやかなことにも左右されて、これが案外むつかしいものでありまして、どんな時でも常に安定して これぞという品物を射止め続ける諸先輩の偉大さを改めて思います。
がしかしその反面、今週月曜日の更新の際の予告通り、今日は前回の更新でご案内できなかった新着品をご紹介できるというワケで。まだ店頭には出せていなかったので、落札は少し前のことになりますが、新着品の看板に偽りはございません。とまあそういうことにさせて下さい。悪しからず…。

かつてはそこそこ安く買えたので、ほぼ全点500円均一で販売。これだけはと思って取りよけておいた「メトロポリス特集」は東京・名古屋・京都・大阪・神戸にあった松竹座のうち、4館分・異種計5点まで揃えておきながら、いま思うと「う。」と言葉に詰まる値段でまとめて売っちゃったことを思い出す度、アタマにぴりぴりっと痛みが走ったここ数年&この半年ばかりを経て、実に久しぶりに落手が叶いました。
今回は京都を中心に、一部大阪分が混じる『SHOCHIKUZA NEWS(=松竹座が発行した週報)』80点超。年代は多少ばらつきがありますが、概ね大正14~昭和6(1925~1931)年に発行されたものです。点数をはっきり記していないのは、チラシや折込なども散見されるためで、週報の内容と照らして独立させてよいものかどうか、これから判断する必要があるためです。件の「メトロポリス」関係で云いますと、僅かに1点、表2に告知広告が掲載されているのを発見してそこまで。そうそう甘やかせてくれないのが世の常なのでした。ああ無情。
それはさて措き。この『松竹座ニュース』、表4を必ずクラブ化粧品の商品広告が占める一方、クラブ化粧品即ち当時の中山太陽堂の系列企業で、出版事業を請け負ったプラトン社を印刷所として発行されています。この、プラトン社というところがミソで、戦前の映画ポスターによく使われた独特の書体の生みの親・山田伸吉をはじめ、山名文夫、山六郎、岩田専太郎などをグラフィック・デザイナーとして起用、阪神間モダニズムの主要事項のひとつとされるだけに、戦前数多の映画館が発行したおびただしい週報のなかでも、プラトン社が一貫してデザインを手掛けたと目される『松竹座ニュース』は、モダンな意匠で群を抜いています。
松竹座は各館ともに映画だけではなく喜劇やレビュー、舞踊公演やサーカスなどの会場に使われていたため、その内容を紹介する『松竹座ニュース』は芸能・興業関係資料として見ても貴重。
何分にも部数が部数なだけに、値段を付け終えるまでは少し時間がかかりそうです。しばしのお待ちをお願いいたします。


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TESとは「東京演劇集団」の略称。「東京演劇集団」とは、昭和7(1932)年、前年にドイツ留学から帰国した千田是也、その実兄で舞台美術家の伊藤熹朔、、脚本家・高田保、演出家・土方与志らによって旗揚げされた演劇集団であり、“演劇の三つの基本的要素である舞台芸術家と作品と観客との間に統一を計り、真の大衆的演劇の創造の為に努力する”ものとして設立されました。
画像中、真ん中の見開きは表紙に「TESとは何か?」と書かれた『東京演劇集団パンフレット 第1号』昭和7(1932)年3月の発行です。同集団に関し、その目指すところと部門・スタッフの一覧、観客を含めた関係図など詳細な説明とともに、旗揚げ公演となった「乞食芝居」のあらすじが記され、「乞食芝居」出演者やスタッフの顔写真まで、A5サイズで本文28Pと充実した内容。「乞食芝居」はブレヒトの「三文オペラ」の日本初演となる演目であり、千田是也の将来によると思しいチェコとドイツの三文オペラの舞台写真も小さいながら3点ほどが掲載されています。日本初演時の演出は土方与志千田是也は役者として出演。役者としては他に小澤栄(後の栄太郎)、中村翫右衞門、東山千榮子、森雅之から月形龍之介、エノケンや二村定一まで、それはもう豪華な顔ぶれで、音楽には諸井三郎という名前も見えます。
画像左端はこの『東京演劇集団パンフレット 第1号』に挟み込まれていたもので、観客の意見を吸い上げるため、「東京演劇集団調査部」名義で印刷されたアンケート用紙
画像左端は『TESパンフレット 第2号』昭和7(1932)年7月の発行で、ヴィキー・バウムの「グランド・ホテル」の上演案内とTESに関する詳解から成ります。千田是也は演出と役者とを兼ねての活躍、2号にして早くも「東京演劇集団小史」がまとめられている他、役者による宣伝広告 - いまで云う生CM「TES広告演劇」や「TESアンサンブル」の詳解など、随所に挿入される写真図版と併せ、見所の多い本文16Pとなっています。
といったところで今週も息が続かず『プロレタリア美術 No.2 第4回プロ展特輯』1冊は店頭か、松屋さんでの即売会の合同目録か、いずれかの紹介になりそうです。ご興味の向きにはご面倒かとは存じますがお問い合わせ下さい。併せて悪しからずご容赦のほどを何卒………。

政治資金の問題に「うちわ」配布に関する告発。もちろんどんどん追求してもらわないといけない問題ですが、海外の一流紙が“neo-NAZI party”とはっきり書くような団体との関係がうかがえる閣僚に対し、野党からの辞任要求も国内主要メディアからの目立った追求もほとんどなされていないように見えること、消費税増税まで1年を切ったいまに至るも軽減税率に関する議論がそれほど活発化してこないこと、そして、朝日新聞の謝罪からこちら、従軍慰安婦問題がまるでなかったことのように云われること……等々、2014年10月18日現在、何が何だかさっぱり分からないことがあまりにも多すぎるということを、せめてメモくらいしておこうと思います。物言えば唇寒し秋の風 ?
ex. 1  The Guardian, Monday 13 October 2014
http://www.theguardian.com/world/2014/oct/13/japan-ruling-party-far-right-extremists-liberal-democratic
ex. 2  The Historical Science Society of Japan
http://rekiken.jp/appeals/appeal20141015.html

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