■少々身勝手なお願いがございまして、先ずは一言申し上げます。
毎週木曜日は数少ない店の営業日ですが、市場の関係でこれからしばらくの間、木曜日の営業を午後3時頃からとさせていただきます。また、水曜日はやはり午後遅い時間からのケースが多くなるかと思いますが、可能な範囲で店を開けられるようにしたいと思います。水曜日のご来店をお考えの場合はお出掛け前にお電話でご確認下さいますように、また、木曜日のご来店は午後3時以降にしていただけますように、お願い申し上げる次第です
営業日と時間とがますます複雑怪奇な様相を呈してきて、さすがに店主も閉口気味ではありますが、それもこれも仕入れのため。どうかご理解を、そして変わらぬご厚誼を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
■さてさて、この原稿を書き始めたのが午前2時少し前。明け方何時までに片付けられるのか…と云ってる間があったら先に進めましょうね。はい。そうですね。私だって少しは眠りたい。うぐぐ。
今週はパリ出張の続き、芸術系の一部より。最初はディアギレフのバレエ・リュス、1927年6~7月のロンドン公演の公式パンフレット『SERGE DIAGHILEFF SEASON OF RUSSIAN BALLET 1927 AT THE PRINCES THEATRE』。
見覚えのある方もいらっしゃいますでしょうか、同じ表紙の公式プログラムは以前にも2度ほど扱ったことがありますが、ロンドン公演版はこれが初めて。テキストが全て英語に差し替えられているのはもちろんですが、広告や、舞台衣装をつけたダンサーの写真にも、パリ公演時の版とは一部異なる図版がとられているような気がしてなりません。こういう時だけ、先に売れてしまっているものがいま手元に残っていればと悔やまれます。もちろん、商売ですから売るのが当然、売れてなんぼの世界、抱えていてはダメなんですが。
今回入荷した1冊は、本来なら中央に別紙で差し込まれる当日プログラムが欠けていること、状態に難があることなど、これまでパリで買っていたものと比べると残念ながら見劣りします。がしかし、パリでもどうやら払底しつつあるようで、行く先ごとに注意して見たりお実にの方に尋ねてみたりしたものの、入手できたのはこの1冊だけ。むしろこの状態だから残っていたと考えるべきなのかも知れません。現在、日本でも、国立新美術館で衣装展が開催されていますが、活動開始から105年を経て、ディアギレフのバレエ・リュスについては、チケットの半券に至るまで、もはやミュージアム・ピースとなってしまったようです。
■売れるかどうかはさておき、こういうスタイリッシュな写真が掲載されているのを見ると買わずには居られない…というので仕入れてしまった=買ってしまったサカロフ夫妻関係の2点。画像中、右上端以外の図版がこの書籍のもので、題名はそのまま『CLOTILDE ET ALEXANDRE SAKHAROFF』(=クロチルド&アレクサンダー・サカロフ)。Emile Vuillermozという人がテキスト部分を書き、写真別刷り27図を貼り込み、3色刷りの舞踊譜1点を収めたとても瀟洒な本で、1933年にローザンヌで限定1,000部、発行されたもの。
扉のページには、「パリ 1970年6月」という記載とともにクロチルド・サカロフ=サカロフ夫人の署名と言葉が直筆で書き込まれています。また、写真の内1点は、東京の帝国劇場での公演の際の舞台写真で、写真はどれを見ても粒選り。
もう1点、画像中右上端は1935年5月29日と日付が印刷されたパリ公演のパンフレットでタイトルは『GARA DE DANSE DONNE PAR CLOTILDE ET ALEXANDRE SAKHAROFF』。ビジュアル重視の構成ですが、比較的長文のサカロフ夫妻を紹介するテキスト有。当日プログラムは本体に印刷されていることから、栞紐付の当品の状態でおそらくは完品だろうと推測します。もうひとつ推測でものを云えば、探そうと思った時には、先の書籍よりもこちらの方がおそらくずっと難しいかと。
■ううむ。眠い。眠たい。眠た過ぎる… というわけでここらで厳戒でございます。今日のところは白旗。
あと1点は本日中、もしくは週明けにアップいたします。ちなみにお次はカッサンドルが手掛けた舞台の仕事に関する未綴じの本。こちらはしばしお待ち下さいませ~。
根性無しと云われてもいい。今日は寝ます。