#205 6-1-6 Minamiaoyama Minatoku TOKYO
info@nichigetu-do.com
TEL&FAX:03-3400-0327
sitemap mail

detail

14/05/24 ファシスト党の満洲・中国行脚と日本に来た航空界のスター ツェペリン号とリンドバーグ夫妻


Warning: getimagesize(http://nichigetu-do.deci.jp/img/info_thumb/1400866810841.jpg) [function.getimagesize]: failed to open stream: HTTP request failed! HTTP/1.1 404 Not Found in /home/users/2/deci.jp-nichigetu-do/web/navi/info/detail.php on line 146

■久しぶりの新着品のご案内ですが、その前にお知らせをひとつ。暫くの間、店の営業が不定期になります。地方出張や市場の関係で、来週から6月の1週目にかけて、確実に店を開けられるのは5月29日(木)、31日(土)、6月5日(木)の3日となります。5月27日(火)、6月4日(水)、6月7日(土)については、店を開ける予定でおりますが、開店時間が午後遅くなったり、大幅に遅れる可能性があります。このうち、来週火曜日5月27日については東京古書会館で入札会に参加している予定ですので、東京古書会館 03-3293-0161 で日月堂をお呼び出しいただくか、ご存知の方は佐藤の携帯電話までお電話の上、営業開始時間の目安について必ずご確認下さいますようお願い申し上げます。
また、6月下旬からの海外出張が決まりました。こちらはまた改めてお知らせいたしますが、今年は例年以上に右往左往している日月堂、みなさまには尚一層のご不便をおかけすることとなりこの上なく心苦しい次第ですが、古本屋のキモは云うまでもなく品揃え。商品の充実に尚一層の力を注いでまいりますので、何卒ご理解を賜りますよう、また、併せて日程等ご留意いただけますように、心よりお願い申し上げます。

画像1点目は、イタリア語の『RICORDO DELLA MANCIURIA  ALLA MISSIONE FASCISTA ITALIANA』というタイトルが、同色で花模様を折り込んだ絹装表紙を飾っている写真帖。「在仏印日本文化会館東京事務所蔵書」のスタンプが押してあるのも意味ありげなこの写真帖、要は、イタリア・ファシスト党の訪日親善使節団による満洲とその周辺地域(中国)の親善旅行を記録であり、紙焼き写真(ほとんどは12×15.5cm)64点を、それぞれイタリア語のキャプションとともに台紙に貼り込み、アルバムとしてまとめたもの。
アルバムの贅沢なつくり、写真が印刷ではなく紙焼きであり、手仕事で仕上げられていることなどからも、両国の関係各所に所蔵する分だけが作られた珍しいものだと思われます。念のため、「イタリア、ファシスト党、満洲」と日本語、イタリア語、もひとつ念を入れて英語などで画像検索してみましたが、当品所収の写真図版はどうも出てこないようです。
それにしても。この写真帖によって、そうかイタリア・ファシスト党による訪日親善使節団って大陸も視察して帰ったのか!と「はた。」と気付いたものの、この歴史的事実については全く知りませんでした。うう。


Warning: getimagesize(http://nichigetu-do.deci.jp/img/info_thumb/1400866832338.jpg) [function.getimagesize]: failed to open stream: HTTP request failed! HTTP/1.1 404 Not Found in /home/users/2/deci.jp-nichigetu-do/web/navi/info/detail.php on line 166

当品巻頭に添えられたイタリア語のテキストの日付は1938年(昭和13)年5月14日、団長名にはジャコモ・パウルッチ・デ・カルボリ・バローネ侯の名前が見られます。一方、「「伊国政府派遣ファシスト訪日親善使節団」の来日はこの年の3月半ばのことで、団長は同じくパウルッチ侯。訪日親善旅行の一環として訪満が組み込まれたもので、国際社会の中で満洲を独立国家として承認する相手国が少なかったこの当時、満洲国正式承認を明瞭化しようという狙いで、イタリア側が使節団派遣を提案したものだそうです。
さて、肝心の64枚の写真ですが、滞在約20日の行程に随行したようで、新京、大連、北京など主要各地を活写。各地での盛大な歓迎ぶり - 日本人だけでなく、中国人、ロシア人まで - や式典、駅頭風景とアジア号、アジア号内のスナップ各種、大和ホテルの夜景、石造りのモダンな建造物、モガが闊歩し行商人が品物を並べる都市の風俗、儀式や儀礼、工業から農業・畜産等産業まで、見どころを細大漏らさず記録しています。写真としての出来栄えは右肩上がりや俯瞰、仰角からの視点など、プロパガンダのお約束をきっちり押さえた上に洗練されており、間違いなくプロのお手並み。その腕前にも見るべきものが多い写真帖となっています。

■今週はもう1点も写真帖ですが、こちらはあくまで個人が所蔵していた私的なスナップ。とはいっても航空機機上から撮影されたものも多く、おそらくは霞ケ浦の飛行場の関係者で、しかも位の高かった人ではないかと思われます。扉に「風景集 第壱巻」と手書きのタイトルがある他、写真にもキャプションが書かれていて、時代的には大正末から昭和一桁頃までのもの。並行して飛ぶ飛行機から飛行機群をとらえた写真、犬吠埼、土浦、筑波から富士山まで、上空から押さえた航空写真など、なかなかお目にかかれないショットの多い写真帖ですが、中でも白眉といえるのは、飛行船ツェッペリン号の写真-こちらも並行して飛ぶ飛行機から写したもの有り!-4カットとリンドバーグ夫妻のスナップ写真3点でしょう。どちらもこの当時の印刷媒体で目にすることもありますが、写真から伝わってくるリアリティははまるで別物の感があります。

今週はこの他、百貨店などの水貼りシールやマッチラベルなど紙モノのファイルが3冊昭和30~40年代・東洋軒のフランス料理宴席メニューの綴りとメニュー控えなど高さにして25cm分ほど、佐野繁次郎デザインによるパピリオの白粉パッケージ他化粧品会社のPR誌・結髪関係資料等10点程アルス最新科学図鑑他黒っぽい書籍3本が明日には店に入る予定。また、久しぶりに白っぽい本が入荷。ダンボール箱で約3箱分が棚に入りました。矢内原伊作の旧蔵書も約20点一括ですが、棚に並んでおります。
営業日程ではご不便をおかけし誠に恐縮に存じますが、ご来店のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

inquiry 新着品案内 / new arrival に関するお問い合わせ

お名前 *
e-mail address *
お電話番号 *
お問い合わせ 件名
お問い合わせ 内容 *
  * は必須項目です)

recent