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13/11/23 久しぶりの更新は腰砕けで。代わって1月発行の目録掲載品からそのさわりを。


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■随分久しぶりの更新です。この間、東京古典会大入札会の関係で神田の市場が一週間休みだったこともあり目録作成に専念、お陰さまでいまは一旦、私の手を離れました。
来週予定の校正が済めば一段落!かというと、いやいや実はここからが本番。目録発送の名簿の絞り込みや、会場で即売する書籍が最低でも20m分は全冊値札を貼り付けた状態で必要だし、畳み一畳半程度の面積を埋められるだけの冊子や雑誌、そして紙モノが、1枚100円の絵葉書に至るまで、これまた全点値札を入れたり貼ったりした状態に用意していかなければなりません。紙モノの点数なんて金輪際カウントしたくない“紙モノぢごく”の始まりであります。もちろん、紙モノ大好きなんですよ。大好きですけどね、しかしそれも程度の問題であるということを思い知らされる季節がまた今年もやってきたと。とほほ。
確かに、会期まではあとふた月ほどあります。まだまだよゆーあるもんねなんて思いがちです。ですがこの12月というのが普段の市場の他に資料会大市、洋書会歳末市、明治古典会クリスマス大市と規模が大きく取引単価も高くなる市場が続く上、今年は何と12月27日まで市場漬け。
さらに。うれしいことには、今年はご蔵書の整理に関するお客さまのご依頼も重なって、その方面での働き甲斐満点となりそうな分、会場用商品の準備がおろそかになるのは火を見るよりも明らかなのでございます。
こうして日月堂の綱渡りはまだまだ全然終わらないのでした。

本日久しぶりの市場から、「これぞ!」というのを落札、ここでご紹介…と喜び勇んで帰って来たというのに、子細に改めたところ品物に欠落があることが判明。思わぬ肩すかしにただいま猛烈な眠気に襲われております。というわけで、今週の新着品は一回前の金曜日の市場で落札したユニークな雑誌『プレスアルト』3冊を並べてみました。
プレスアルトという誌名はエスペラント語で「印刷美術」の意味。“実物宣伝印刷物の発表と研究誌”を標榜し、誠にもってその通り、賛助会員となった企業から毎月300部の宣伝用印刷物の現物を提出してもらい、これを企業名、作家名、印刷技法等キャプションを印刷した専用台紙の切込みに差し入れる形式(ポスター等は本体に加刷)で用意。毎号22~24点のこうした現物に、批評等をまとめた冊子を付し、ポートフォリオに収め会員に頒布していたものです。


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この徹底的な現物主義こそ、プレスアルトを他にはないとてもユニークな存在にしている所以なわけですが、しかしこの、未綴じで現物をたくさん収めるというスタイルが、あるいはページものなどムレやすく傷みやすいのが仇となって、肝心の現物が場合によっては台紙ごと失われていたり、現物や台紙に甚だしいダメージがあったり、批評を掲載した冊子がなかったりと、完品に出会える機会は非常に稀なものにしてしまいました。噫。
今回落札叶った1938年発行の20号、1939年・28号、1940年・36号の3冊も、残念なことに1点~数点の現物欠落がありますが、冊子、台紙、そして何といっても印刷物現物はこれ以上望めないと云えるほどの極美状態。
目録のネタに詰まっていたとこでの落札で、こちらは年明け1月の「第30回 銀座 古書の市」(松屋銀座)の目録掲載品となります。事前の下見とご注文(但し重複の場合は抽選)は可能ですが、販売は会期初日以降となります。あ。落札価格の関係で、お値段は……う。う、うれるんかいなこれ。

■スペースの関係でもう1点、やはり「第30回 銀座 古書の市」目録掲載品より、カッサンドルのデザインで有名なデュボネの扇子1930年代につくられたプレミアム品です。こちらは市場ではなく、いつ、いくらで買ったのかも思い出せない自宅の紙モノ古層から発掘いたしました。こちらは傷と焼けがあるのがちょっと残念。

今週はこの他、『たて組ヨコ組』40冊が入荷、1960年代アメリカのテキスタイル専門誌10冊が漸く店頭にお目見得いたしました。また、来週火曜日には、海外の古いイラスト絵葉書約70枚雑誌『未来研究』創刊~終刊が店に到着の予定です。
来週はもう少し気張って更新すべく、今週はこんなところでおやすみなさい!

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