#205 6-1-6 Minamiaoyama Minatoku TOKYO
info@nichigetu-do.com
TEL&FAX:03-3400-0327
sitemap mail

detail

13/09/07 1930年代 欧州のクラシックとモダン ; アンドレ・マルティの原画付き挿画本 と ストナルの装丁本


Warning: getimagesize(http://nichigetu-do.deci.jp/img/info_thumb/1378484467418.jpg) [function.getimagesize]: failed to open stream: HTTP request failed! HTTP/1.1 404 Not Found in /home/users/2/deci.jp-nichigetu-do/web/navi/info/detail.php on line 146
1378484467418.jpg

1930年代 フランスのクラシック !

■先週金曜日から今週月曜日へと日延べした上、「更新します」と云ったお約束を反故にして、何かあったのかというとそうではなくて、さぼってしまいました。ただもう眠たくて眠たくて。きもぉ~ち弱っていたきらいはあるとはいえ、我ながら情けない。何よりゲンジツの方向に目をやれば、云うまでもなくそうウトウトし続けているわけにはいかないわけでして、今週、店の賃貸契約の更新手続きも終えたところで、あと最低でも2年は頑張る所存であります。いや、頑張らないといけません。さてさて仕事です、仕事あるのみ。なのであります。噫やれやれ。

ところで、ポショワールのファッション・プレートやフランスの挿絵本にご興味をお持ちで未見の方はお急ぎいただくのがよろしいかと思うのですが、練馬区立美術館で開催中の「鹿島茂 コレクショクン3 モダン・パリの装い」展もいよいよ8日(日)で終了です。この展覧会にも多数出品されていたアンドレ・エドゥアール・マルティ(Andre Edouard Marty)が描いた挿画本の内、12冊から成る『アルフレッド・ド・ミュッセ作品集(OEUVRES DE  A .DE MUSSET』の12冊揃いが新着品のひとつめです。
この作品集は、ミュッセの作品を分野別にまとめた「詩(Poésies)」3巻、「戯曲と箴言(Comédies et Proverbes)」5巻、「中篇および短篇小説(Nouvelles et Contes)」3巻、「世紀児の告白(長篇小説 confession d'un enfant du siècle)」1巻の合計12巻・12冊から成るもので、1932年から1936年にかけて順次発行されました。
全冊合計で309点を数える挿画、カット、装飾等は全てマルティによるもの。挿画の技法はもちろん全点ポショワールです。
限定本として50部、200部、2,000部の3ヴァージョン、全2,250部発行されたうち、今回入荷したのは各冊モノクロのスュイット(版画=ポショワール部分のみ別刷りしたもの)1セットが付された200部のヴァージョンで、一冊毎にローマ数字で16番と記されています。さらに、マルティがこの作品集のために書き下した挿画の水彩原画4点付き。云うまでもありませんが、原画は入手チャンスの限られたとても希少なものです。


Warning: getimagesize(http://nichigetu-do.deci.jp/img/info_thumb/1378484499879.jpg) [function.getimagesize]: failed to open stream: HTTP request failed! HTTP/1.1 404 Not Found in /home/users/2/deci.jp-nichigetu-do/web/navi/info/detail.php on line 166
1378484499879.jpg

1930年代 チェコスロバキアのモダニズム !!!

本来、200部ヴァージョンについては算用数字でノンブルが書き込まれているはずなのに、当品ではそれがローマ数字になっていること、とくに4点もの原画が添えられていることなどから見て、今回入荷したこのセットは、関係者のために用意された非売品の内のひと組と見られます。前回の更新時、何やらいわくありげな品物の入荷を匂わせたのはひとえにこの故でした。
原画と比べて見るとポショワール=版画とされる所以も改めて納得のこのセット、原画4点含めた一括販売とさせていただきます。

東京大学・西野嘉章教授の著書『チェコ・アヴァンギャルド』では「ストナル」、モホイ=ナジ他東欧のアヴァンギャルド研究で知られる埼玉大学・井口壽乃教授は「ストナー」と表記するLadislav Sutnar。ここではラジスラフ・ストナルに統一することにします。
さて、そのストナル、1920年代からチェコスロヴァキアでインダストリアル・デザイン、グラフィック・デザイン、ブック・デザインなど、デザインの分野で大活躍、チェコのデザイン界に大きな足跡を残した人物。恥ずかしいことに、私はつい最近まで知らずに居たのですが、井口教授の論考や、ストナルが装丁を手掛けた書籍に対する欧米諸国の古書店での評価(=価格相場)など、お客さまから教えられるままに見て、その評価の高さに蒙を啓かれたストナルの代表作が今週の2点目です。ジョージ・バーナード・ショーの著作5点。いずれもストナル装丁によるチェコ語のペーパーバックです。
このシリーズでは、“幾何学的な形体やグリッドを用いた画面空間に、バーナード・ショーの写真”を組合せるスタイル、そして、ストナルのスタイルとなる“構成主義が好んで用いた斜めの構図と円や矩形の幾何学的色面”を採り入れることで、統一感があり、かつまた、インターナショナルな印象を備えたモダン・デザイン - バウハウスはじめ、欧州各地で盛んに試みられていた - を実現しています。(引用は 井口壽乃「チェコスロバキアのモダニズムとアメリカへの越境」より)
画像左上より 小品集(Drobnosti Ⅰ;Small things, vol)1930年 キャプテン・ブラスパウンドの改宗(Obraceni kapitana Brassbounda;Captain Brassbound's conversion)』1932年 林檎手押し車(Trakar Jablek;The apple cart)』1932年 結婚(Zeneni a vdavani;Getting Married)』1931年  暗礁に乗り上げて(Na uskali ;On the Rocks)』1936年 
過不足なく瀟洒なデザイン。しかもオレンジ色と無彩色の組合せとくれば、どこから見ても日月堂店主の好みド真ん中。へっへっへっ。店に並べたところでまた改めて画像なんぞアップさせていただきますゼ … なんていうのは邪道もいいとこでありまして、そんなことしている間もなく早く売れてくれるのを祈ってこそ商売というものなのであります。

■今週はこの他、1920年代のフランスの洋裁ノート(極個人的なノートです)、1960年代の仕立て服のカタログ4冊、『ラ・バイオネット』などで活躍していたフランスのイラストレーター J.エマールの挿画本5冊などが明日、店に入る他、店内奥に追いやっていたダンボールや縛りやらから出てきつつあるアレコレ - それによる店内の惨状は当ページ左上の「営業日案内」をクリックしてご覧下さい - が、順次店頭にお目見得の予定……は未定ですが、仕事あるのみ。なのでありますよ。はいはい。

inquiry 新着品案内 / new arrival に関するお問い合わせ

お名前 *
e-mail address *
お電話番号 *
お問い合わせ 件名
お問い合わせ 内容 *
  * は必須項目です)

recent