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13/07/20 2冊の限定本 岡上淑子のコラージュ作品集『The Miracle of Silence』と武満徹の私家版『武満徹←1930………∞』


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■暑中涼在と雖も頭の回転甚だ鈍く 明年正月の開催で第30回を数えることになる「銀座古書の市」用にと落札した此方『銀座百店』『日本橋』等PR誌ダンボール箱2箱 其方アンティークショップ用にと落札した洋古書25本口 なんぞの前に立ち尽くしただ溜息をついて手を拱くばかりという此週の為体は愈々深まりゆく意気喪失の証左と云っても過言ではなく 古本屋稼業17年の夏を気息奄奄の内に過ごしているような次第。
みなさまに置かれましては大過なくこの夏をお過ごし下さいますよう心よりお祈り申し上げます!

コラージュのための素材屋を自称する小店。それもあってか、お客さまの多くが うっとりとした表情で語って聞かせて下さるのが、岡上淑子という人の生み出したコラージュ作品の素晴らしさです。
今週の新着品1点目は岡上淑子の作品12点をA3より一回り程度の大判の紙に1枚刷りし、布装の夫婦箱とポートフォリオに収めた『The Miracle of Silence』2007年、アメリカ・オレゴン州にある版元から、限定250部が発行された内の105番、“Toshiko Okanoue”の署名入りです。
この程度のことを書いていたのでは釈迦に説法の誹りを免れませんが、一応説明しておきますと、岡上淑子は瀧口修造に見出されたコラージュ作家で、瀧口が企画を担当していたタケミヤ画廊で1950年代に2度の個展を開催しましたが、結婚して家庭に入ると制作活動を休止、作家としての活動は1950年代のわずかに6年ほどと云われる伝説の作家です。
作家としての評価は高く、東京国立近代美術館やMOMAが作品を収蔵。2000年以降は再評価の機運にも恵まれて知名度が高まる一方、作品自体の入手はますます困難になっています。
 入荷した作品集はオフセット印刷。いくら技術が高度化しようと、陰翳の度合いを薄めることになることが多い印刷複製品が、元来、何層にも重なるコラージュによって描出されているはずの作品上の微細なニュアンスを伝えているとは思えず、しかも、当品に関していえば、繊細な仕事がなされているかというと微妙なところ。
ではありますが、しかし岡上の作品をどうしても、という方には、現実的な価格で入手できる希少な作品集であることは間違いないでしょう。元々未綴じのリーフ集なので、額装するにも便利。リーフは作品12点に、扉と奥付とを合わせた全14葉となっています。

 


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■岡上淑子を瀧口修造に紹介したとされる武満徹。その武満が1964年、33歳の時に出した初のエッセイ集で私家版『武満徹←1930………∞』が今週の2点目。限定500部内171番。この当時、瀧口の実験工房との関係も深かった草月アートセンターからの発行で、デザインは粟津潔、本文頁中に収められたグラフィック・スコアは杉浦康平と武満とによるもの。カバーの袖二面にはそれぞれ武満の朱印が押されています。
画像中にも添えた紙片は、やはり実験工房と関係のあった南画廊の封筒の切り抜きと日本専売公社当時の煙草の封緘で、どちらもこの本に挟んだままになっていたものです。
「ぼくはいま、活発に行われている言論のなかで、言葉の空虚しさを今更のように感じて憂鬱になっている。」- 武満の思索の深さに比べると、全くもって及びもつかない私ですが、しかし私の意気喪失もまた、実体と乖離した威勢のよい言説に、虚しさと展望のなさを感じざるを得ないそのことにも、少なからず起因しているものではあるようです。
取り戻すと云う、一体何を、どこから取り戻すというのか。維新を云う、その志は一体誰のためのものなのか。投票したいと思える人がいないからといって無関係に終始する、しかしその選ぶ権利を成人が誰でも行使できるようになるまでに、一体どれだけの時間と、どれだけの人たちの願いがこめられていたのか。昨今の投票率の低さを見る度に、いつかバチがあたるゾと非科学的なことを思ってきた私ですが、いよいよ本当にその日が近づきつつあるんじゃないかと思ったのがこちら。 http://velvetmorning.asablo.jp/blog/2013/07/16/6904448
ことのついでに2013年7月現在、私たちの暮らす国で実際に起きていることを忘れないために、メモとして残しておくことにします。
実質的言論統制への突破口 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130619/486303/
すでにある状況 http://kiikochan.blog136.fc2.com/?no=3113
メディアと官僚組織の裏側http://www.huffingtonpost.jp/jun-hori/post_5165_b_3577104.html
胡散臭い人士の起用 http://tanakaryusaku.jp/2013/06/0007454
志とやらの向かう方向に関係した重大な発言 ttp://gendai.net/articles/view/syakai/143492
…… それにしても、こういうことのほとんどをインターネットのフェイスブックやブログを通じて知る時代になりました。肝心なことは全国紙のどこにも書かれないという点では、もうすでに戦中と何ら遜色(!?)のない時代が到来しているんじゃないかと、疑ってかかりたくもなるというものです。

今週はこの他、煙草関係パッケージ・包装紙等小型ダンボール10箱(!)、マッチ箱、戦後百貨店DM関係1袋、現代美術関係中心に美術展図録6本分などを落札。店内スペースの関係で、このあたりのものについての入荷は来週木曜日になります。先に片付けるべきものはたくさんある(汗)
 


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