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13/06/15 染と織についての資料 現物多数を伴い入荷! その他、今週入荷するもの多数あります。


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■「え゛っ、えぇ~、 落札、で、き、て、なっ、い~っっっ!」

と声をあげたところでガバと跳ね起きたのが今週月曜日のこと。
市場にまつわる悪夢を見たのは久しぶりで、何だかいやぁ~な予感を抱えながら、南部支部大市会の落札結果を確認すべく南部古書会館に出掛けてみれば、これがまさしく正夢でありまして、落札したかった上から5番目までの品物、いずれも必勝の札を入れたつもりが、この内の3点までをもとりこぼすというテイタラク に ガクリと肩を落としました。
とはいえ市場には拾う神もいて下さったと見え、ドガのデッサンの限定版リトグラフ集オスカー・ワイルドの『スフィンクス』にアラステアのリトグラフ挿画を添えた限定本(いずれこのページでご紹介の予定)、数冊の巻頭にグラフ・モンタージュの実験的試みが見られる雑誌『犯罪科学』16冊グレタ・ガルボ40枚とマレーネ・ディートリッヒ7枚を含む戦前映画スターのブロマイド(日本製 ! - 画像は左側「営業日案内」をクリックしてご覧下さい ) ファイル1冊=93枚、入荷は12年ぶりくらいにはなろうかという『血と薔薇』1~3号や薔薇十字社『吸血鬼幻想』など約40冊などを落札。仕事の手が追いつき次第、店頭またはこのページで随時ご紹介させていただきます。しばしお時間をいただけますように……。

今週は続いて水曜日の市場も絶不調で、やや、ややや。マズイぞ。このままスランプ突入か!?と危ぶんでいたところ、金曜日になってどうやら復調。南部での収穫は先送りにして、今週の新着品は命脈つながった金曜日の落札品から。
画像1点目はダンボール箱2箱一括で落札した染色関係資料より。本日自宅に持ち帰った内の1冊に1904年のクレジットと「絵具顔料工業薬品」という言葉の入ったゴム印があり、多くが20世紀初頭から戦前にかけてのものと思われます。2箱分の資料の内容を見ていくと、鉱物や植物など顔料、毛や綿、絹など繊維とその織り方ごとに記された染色方法に関する詳細な研究書 ならびに 多種多様な試験結果を手製本や冊子にまとめたものばかり。そのほとんどに、それぞれの記述に従って染色を施した糸や生地の現物が貼り込まれています
手製本の内の4冊は、瀟洒な用紙に染料の配合や品番、名称などが欧文混じりでペン書きされているもので、世の中にこれだけしかない1冊本。他に、当時の布を集めて唐紙の見本帖に貼り込んだため、「裂見本帖 兼 唐紙見本帖」になってしまっている1冊、なんていうのもあります。糸や布の実物はもとより、セピア色に変色したインクの色と筆記体で書かれた欧文が醸し出す佇まいは、やはり実体あるものならでは。また、糸の色、布の色が紡ぎ出すグラデーションは、それだけでもう充分、目を楽しませてくれます。


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みなさまご存知の通り、この手のお楽しみには滅法弱い小店店主。スランプ突入を避けられたのは、何のことはない、極私的悦楽が何にも増して強いモチベーションとなるという、その1点によるものでした。色んな意味で “おめでたい” としかいいようがございません。

■上のダンボール2箱と同じ出所だとばかり思っていたのですが、どうやらこれは別のルートだったようです。出品記号が1点目と異なる「明治の裂」と書かれた小箱。中には手製の『嶋帳』(=縞帳)4冊が仕舞われていました。
袋綴じの和本を反転させ、天地の方向で真ん中で折り、タイトルと奥付用の枠形を木版刷りにしたムラ染めの和紙を表紙に貼り合わせた上、和綴じに仕立てた帳面に、それぞれ縞模様の織物の裂を貼り込んだコレクションです。
奥付にあたる裏表紙の記載によると、裂の収集地はすべて大阪で、1冊につき30点を貼付。蒐集された裂は、どれをとっても瑕疵のない完璧な状態。丁寧な帳面のつくり、シミや汚れのない表装と相俟って、それはもう “清潔なコレクション” と呼びたくなるような気持ちの良いコレクションとなっています。
「明治の裂」といえば例え明治後期と仮定しても、すでに1世紀は時間が経過しているはず。縞のデザイン、裂の状態、コレクションとしての管理、どの点をとっても良い意味でそんな時間の経過を感じさせない品物です。

今週はこの他、日本のプロパガンダ雑誌を代表する『FRONT 1-2号』の日本語版『大東亜建設画報』戦中のアルバム1冊他写真類、古い写真フィルムケースや特殊レンズなど写真周辺用品1箱大倉陶園の戦前のパンフレット2種他冊子類1袋1950~60年代の『花椿』『ジャルダン・デ・モード』等女性誌1本口1950年代のフランス・ニコラ社のワインリスト2冊、復刻版を含むリトグラフのポスター(リサイズ版)8点など金曜日の市場の分が土曜日には店に届きます。

■スランプかと思いきや、こうして見ると、あれあれ、買っちゃってますね。支払いには毎度毎度本当に骨が折れるんですが、それでも札を入れる気さえ失せ去るスランプに比べれば、まだましだというのですから、古本屋という商売、業が深いというのか不条理というのか、いつまで経ってもどこまで行っても、つくづく理解しがたい商売ではあります……。

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