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13/05/25 マルティの挿絵(ポショワール)入り『LES AMOURS』3冊揃が入荷! 1922年の世界の美人写真集も!


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■今週は久しぶりに、フランスの挿画本が入荷いたしました。アンドレ・マルティのポショワール挿画入り『LES AMOURS』のシリーズ。16世紀フランスの詩人ピエール・ド・ロンサールによる『マリーへのソネット(LES AMOURS DE MARIE)』『カッサンドラへのソネット(LES AMOURS DE CASSANDRE)』『エレーヌへのソネット(SONNETS POUR HELENE)』にマルティの挿画を入れた3冊揃っての入荷です。限定部数は1,950部で、3冊ともこの内の699番。
25×20cmと比較的大ぶりの本で、3冊ともそれぞれ金色1色で装飾文様をあしらった函、背にタイトルの入ったスリップ付き、未綴じ174P。本文全頁に多色刷の飾り罫が添えられてテキストを取り囲んでいます。これらの飾り罫、および、表紙等にあしらわれている草花をモチーフとした装飾図案のデザインはレイモン・ジャケによるもの。表紙や扉には、やはりジャケの意匠による金色を用いた贅沢な装飾図が使われていますが、繊細な描線などマルティの挿絵ともよくマッチしています。
マルティの挿画はいうまでもなく全点ポショワールで、10cm前後のサイズの挿し絵を1冊につき各28点所収。ロンサールの作品はギリシャ神話に題材をとった定型詩ですが、これに対してマルティの挿画は、ロンサールの作品が生まれた時代を意識してかルネサンス期の風俗を背景として描かれたものと思われます。この他、章末の余白部分には、いかにもマルティらしい小さなカット - これもポショワール! - が置かれていて、マルティ好きには見落とせないところでしょう。
練馬区立美術館恒例の「鹿島茂コレクション」展、3回目となる今年は「モダン・パリの装い-19世紀から20世紀初頭のファッション・プレート」展と題して、7月14日から開催されるということですが、20世紀のパートはルパブ、マルティ、マルタンを中心に構成、マルティについては下書きなど肉筆まで含めどっさり展示される可能性もある模様。先だって高島屋の戦前の写真で試みた美術展便乗商法は不発に終わった小店ですが、さて、マルティは首尾よくいくものか、その結果は神のみぞ知る。果報は寝て待て。武士は食わねど高楊枝。う。なんでそーなるの。


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こちらはイギリスからやってまいりました写真集、『THE BOOK OF FAIR WOMEN』。FAIRは「公正な」という他に「麗しい、美しい」という意味もあるそうで、つまり『美人の本』。タイトルそのまま、世界各地の美女を選りすぐっての肖像写真集です。1922年、ロンドンで初版限定500部が出版された内の461番が当書で(他に非売品60部有)、ちなみに、同じ年、イギリス版とは異なる装丁のアメリカ版が、ニューヨークの書肆よりやはり初版限定500部で発行されています。
さて、、タイトルに恥じないこと充分すぎるでしょうという世界の美女32名が登場するこの『THE BOOK OF FAIR WOMEN』、写真を撮影したのはE.O.HOPPEという当時すでに世界的に名前を知られていた写真家。とくに肖像写真に優れた作品が多く、戦前の『PHOTORAMS OF THE YEAR』などでは必ず作品が複数とられていたかと思います。『THE BOOK OF FAIR WOMEN』に収録された写真は、構図など写真としての完成度は当然として、どこか物語性を感じさせる作品が多く、思わず見入ってしまうほどです。
被写体となった32名の女性はイギリス、アメリカを中心に欧米が23名と白色人種が優位を保っていますが、チリなど南米、キューバ、タヒチ、インド、そして日本や中国など、有色人種まで「美人」のくくりの中で取り上げているのは20世紀初頭の社会的意識を写して面白いところだと云えるのではないでしょうか。日本からは「Mrs.Tokugawa」がキモノ姿で収まっています。
巻頭にはリチャード・キングによる「Beauty」「Charm」「Beautiful Women the World over」と題したテキストを所収。19世紀とはすでに決定的に異なっていたはずの20世紀の女性美 - その変遷や意識について考える上での資料ともなりそうです。
尚、写真は全て別刷りして本文紙に貼込んでおり、スミの色の深さ、絵画を思わせる濃淡など、ひとことで印刷と括るのがためらわれる仕上がりとなっています。
■今週はこの他、ドゥヴァンベ美術出版の限定本についてまとめた書籍(シモ、藤田嗣治等版画入り)、フランスの雑誌『ル・リール』1904年発行分55部合本1冊、19世紀末~20世紀初頭ヨーロッパとその植民地の観光地の古い写真(大きな厚紙に貼付け)約50点などが店に入っています。


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