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13/04/20 芸術写真の『東京写友会第壹回写真展紀念画帖』とグラフモンタージュの『犯罪科学』


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1930年代の写真表現。これぞグラフモンタージュ!

■早い! あっと云う間に来ちゃいました。来週末からはもうゴールデンウィークです。何をおいても先ず来週からGWにかけての営業日程のお知らせを。例によって営業する日を列挙した方が早いので、営業日程を記します。
営業日時 = 4月23日(火)、25日(木)、27日(土)、30日(火)、5月2日(木)の各日12時~20時 *5月7日(火)より通常の火・木・土曜日の営業に復します。
また、GW期間中の4月27日(土)より5月6日(月)まで、目黒・インテリアストリートにあるアンティークショップ・ジェオグラフィカさんで開催される「ジェオグラフィカ アンティークマーケットに小店も出展いたします。詳しくは→こちらで4月29日(月)の遅めの午後、5月1日(水)の夕方、および3日(金)か4日(土)の夕方からは、それぞれ数時間ですが私もジェオグラフィカ1Fの会場に入ります。
戦前ヨーロッパ各地のホテルのラベル、内外マッチラベル、19世紀インテリア意匠プレート(石版刷)、『ヴォーグ パターン・ブック』、帽子を描いたファッション・プレート(銅版画・手彩色)、古い手帖や製図道具、写真のガラス乾板や古い外国人の肖像写真、古い海外の地図やガイド、古色漂う洋書からウォールツールに最適な紙モノまで、新たに商品を投入いたします。この機会に是非、会場までお運び下さい。みなさまのご来店、ご来場をお待ちいたしております。GWは、日月堂の店舗、ジェオグラフィカさんでのアンティークマーケットともども、どうかよろしくお願いいたします!
■今週の新着品は、約30年という時を経て、写真表現がどのような変化を遂げたのかを対照するのに格好の2点を選びました。
上の画像は戦前モダニズム期の新興写真運動を語るのに欠かせないグラビア特集が掲載されている『犯罪科学』1932(昭和7)年2月号。巻頭に置かれた「グラフモンタージュ」は大宅壮一編集・堀野正雄撮影の「ゲット・セット・ドン!」で、「用意、ドン!」の意味。グラフ・モンタージュとは、予めストーリーを設定し、そのストーリーに沿って撮ったり集めたりした写真を、文字など写真以外の要素ととも配置しながら複数ページにわたって作り込むもので、breitling replica より効果的な表現を得るために、多重露光による写真撮影やフォトモンタージュなどの手法がしばしば採られます。replica watches 目次の惹句に曰く“大宅氏が終夜魔窟に又は払暁労働市場に、鉄拳の雨の下をくぐり、苦心惨憺の結果生きた社会のあらゆる出発をモンタージュし得た”この“グラフ特集”でも、ハート型の切り抜きや同じ写真の反復、文字の視覚的レイアウトなど、新興写真らしい表現と実験的な試みが多数盛り込まれています。cheap replica watches


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1900年代の写真表現。そのまま軸装にしても不思議がない写真ばかり。

堀野正雄がこのために撮り下ろした写真を中心に、革命後ソ連の対外広報誌『USSR』など洋雑誌からの写真の引用をまじえ、巻頭20ページにわたって展開される誌面は、編集者が自ら“グラフ物に、常に尖端を切って来た本誌が、更に尖鋭前衛振りを発揮せんとして、敢て世に問ふ編集部自慢のもの”と云って胸を張るだけのもの。確かに一見の価値はあります。
対する下の画像は明治36(1903)年発行の『東京写友会第壹回写真展紀念画帖』より。東京写友会は明治34(1901)年、写真好きの尾崎紅葉を会長として発足したアマチュアの写真クラブで、尾崎など文人と鏑木清方等画人を中心に組織されたと云います。この写友会が写真コンテストを主催、応募作を集めて展覧会を開くとともに、入選作をまとめて発行されたのがこの記念写真帖というわけです「金牌第一級」から「銅牌第十三級」まで入選全17作品の他、写真帖には会場入口、会場内の展示風景、会場に置かれた写真販売店「浅沼商会」の出店の写真なども収められていますが、ここで注目したいのは、17作中実に16作までが文人画や水墨画などを思わせる風景写真であるということ。僅かに1点、障子の向こうに日本髪の女性の影を浮かび上がらせた多少実験的な-少なくともこの段階では-屋内写真も含め、全て格調高い「芸術写真」を指向した作品ばかりです。営業目的ではなく、個人の自由に任される趣味としての写真が成立したのはいいものの、それを使って描かれるほとんどがそれまで慣れ親しんできた絵画とほとんど変わらなかった - ノイエ・フォト、モダン・フォトといった海外からの新潮流をはじめとして、新たな表現の移入と試行とを重ねた『犯罪科学』のグラビア特集と比べると、この2誌の間に横たわる約30年という時間に内包された時代の変化がどれほどのものだったのか、それによって人間の感性がどれほど大きく変化を遂げるものなのかを、思わずにはいられません。
『犯罪科学』はもう1冊、昭和7年7月号が入荷。こちらの巻頭グラフ特集は「天国・地獄・撮影所」と云って、華やかな映画階の裏側で労働苦・生活苦を余儀なくされている人々を描いたもので、グラフモンタージュとしては大宅&堀野に引けをとらない出来栄え。函・本体とも申し分ない状態の今和次郎著『新版東京案内』(昭和4年 初版)、子細に改めて何が出てくるか楽しみな1960~1970年代アメリカの左翼系雑誌の山-結果は来週の更新でお知らせします-などが明日には店に届きます。


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