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12/05/26 『少年倶楽部』の附録「空中軍艦大模型」/ 明治末年の伯爵家・写真帖


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来週、店の営業スケジュールが変わりますので、そのお知らせを先ず。本来営業日にあたる5月29日(火)は所用のため臨時休業させていただきます。5月31日(木)と6月2日(土)は12時~20時で営業いたします。また、5月30日(水)は店内作業の関係で時間未定ながら営業を予定いたしております。またしてもご不便をおかけいたしまして大変申し訳ございません。ご来店の折にはくれぐれもご注意いただけますよう、よろしくお願いいたします。
このままもひとつお知らせ。魅惑のルリユール本と対面できる『森羅万象ミクロコスモス』では、その会場の一角でもって、こっそり商品を販売させていただいているのですが、これまでの経過を勘案しつつ明日新たに商品をピックアップ、来週には商品梃入れの予定です。会期は6月9日(土)まで。ルリユールの布教と啓蒙に努めるべく、日替わりで Les fragments de M の女性陣が常駐する「ギャラリー冊」へ、この機会に是非お出掛け下さい。
■今週火曜日に終了いたしました「リュシアン・ヴォージェルの仕事場から」。はじめてのお客様にも多数ご来場いただくなど、お陰さまでいつもよりずっと活気づいた3日間となりました。シャルル・マルタンのフルプレート、サティ署名入の『スポーツと気晴らし』はじめ、過半の商品がご売約となり、今年前半最大の“急勾配上り坂”は息を切らしつつもどうにかこうにか越えられたようです。ご来店、お買い上げ下さいましたみなさまに心より御礼申し上げる次第です。本当に有難うございました。
がしかし、依然、小店で長逗留をきめこむつもりかジョルジュ・バルビエ画文集『今日の幸福 あるいはモードの魅力【現代モードの美】(Le Bonheur du Jour ou Les Graces a la Mode)』、バラ売りが決まった『ガゼット・デュ・ボン・トン(Gazette du Bon Ton)』1924-1925年発行分8冊など、残った品物については引き続き店頭で販売いたします。初めても再度も再三再四も何度だって見るのはタダ。みなさまのご来店をお待ちいたしております。ふっふっふっ。見ているうちに欲しくなる(はずなのだが…)。
■ここ2週間、更新作業に時間がかかり過ぎたという反省もあり(もうヘトヘト)、今週は作業軽減を眼目とさせていただきます。『少年倶楽部』昭和8(1933)年1月号の附録、「空中軍艦大模型 九枚一組」の9枚揃いは、袋にイタミと汚れ、組立パーツ9枚に汚れと余白部の欠けなど、さすがに経年の疲れは見られますが、肝心のパーツに欠けがないという点では上出来ではないかと思います。『少年倶楽部』専属で、附録づくりの名人・中村星果の考案・設計による紙模型は、できるだけ糊もハサミも使わず組み立てられるようにできているのだとか。星果の大型紙模型シリーズは少年たちに熱狂的に支持され、海空両用という大胆な着想による「空中軍艦」の他、組み立てると全長82cmになるという「軍艦三笠」はじめ当時世界一の高さを誇った「エンパイヤビルデング」など、昭和6年から12年までの間に少なくとも16点の附録が生まれました。袋に描かれた想像図は挿画家として活躍していた鈴木御水の作で、この後、戦時色濃い挿絵や戦争画を盛んに描くようになっていきます。


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商標、賞状、証章、チラシ、海外旅行のパンフレット、何故かJALパックのショルダーバック…年代まちまち、カテゴリーばらばら、何の脈絡もない紙モノが真鍮金具のついた革製の立派なトランクに放り込まれて出品されていました。いまも紙モノは好んで、かつまた小店商品の大きな柱のひとつとして積極的に仕入れていますが、さすがにここまで雑多なのに手を出すのは久しぶりです。古本屋になった当初、当時はほとんど誰も札を入れないこんなものばかり買っていたことを思い出しました。
今回の狙いは2冊の写真帖でした。巻頭は立派な髭をたくわえた若き当主。次にその幼い娘と妻と思しき女性。本格的洋装の男女、洋犬を抱いた中年女性、装いを整えた女子どもに深々と頭を下げている一人の男、父母娘を乗せた馬車とその横に立つ御者、洋風水着を着用しての海水浴、その奥に町のひとつふたつ控えていそうな立派な木戸…… と、明らかに、一般市民とは全く異なる上流階級の家から出たもの。木戸が大きいがためにサイズが不釣り合いに小さく見える表札に目を凝らすと「松平頼親」とありました。調べてみると、頼親は讃岐高松藩の最後の藩主となった第11代松平頼聰の六男で、伯爵となっていた松平家の世継。この浮世離れした生活風景も - 大体この写真が全部、写真家をその場に呼んできて撮影したものばかりです - なるほど納得というものです。巻頭の揮毫の日付=明治43年4月と、巻末に置かれた医師で漢詩家、初代高松市長となった赤松渡の謹呈言から、明治末頃の記録と推察されます。髪形や服装、写真に撮られる時のポーズ、住まいと庭、屋敷前に犇めく人力車など、風俗的な資料として意味を持つのはもちろんですが、そうした杓子定規な価値とは別に、ページを前に後ろに繰っていると、やがて柝の音とともに物語が動き出しそうな気がしてくる - 写真に写るものすべてがあまりに清潔で つくりものめいているせいなのか - 不思議な写真帖です。
■今週はこの他、写真帖の収まっていたトランク(トランクだって売るのが小店)、トランクの中身(少なくとも 武井武雄の専用封筒・便箋使用直筆連絡文1通がある他は未だ詳細不明)、戦前国内観光案内冊子・パンフレット類約10点『赤い風船あるいは牝狼の夜』(削除後の完本)、マリー・ローランサンが表紙を描いている『モンテカルロ グラン・バレエ』プログラム1冊大岩オスカール幸男のドローイングが『peace』と『war』の2点、などが明日、店に入ります。

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