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12/05/19 モダニズム前夜 1900年のパリ万博写真44枚 / 日本戦後美術に関するささやかな紙モノ資料 


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「バルビエ×ラブルール展」の便乗企画、小店店内で開催中の「リュシアン・ヴォージェルの仕事から」の様子。壁面に額装した『スポーツと気晴らし』は廉価版の方で、マルタンのフルヴァージョンの価格とは1桁違うお買い得品。

■本日は先ず、ご報告と御礼を。4月21日付でこのページに書いた「活字文化を支えてきた『活字』そのもののひとつの危機について。」という記事でお伝えした名古屋活版地金精錬所さんですが、縮小か廃業かの決定を当初この6月に下す予定だったのを、少し先に伸ばされたようだという情報が入ってきました。中日新聞の記事のことを教えていただいたばかりか、それ以前より地元・名古屋からこまやかにお心配り下さいましたTさん、商品アイディアやウェブサイトの制作協力をお申し出で下さったYさんをはじめ、メールを下さった方々、小店HPをご紹介下さった おもてサンドのとり? さん、ST堂さん他、多くのみなさま ! 心より御礼申し上げます。お陰さまで、名古屋ではラジオやテレビでも取り上げられるなど、関心が集まるようになってきたようです。また、今後、全国紙などの反応によっては、社会的な問題意識の共有が進んでいくかも知れません。何とかここまで引っ張れたのも、偏にみなさまのご高配によるものと、心より感謝申し上げます。本当に有難うございました!
けれど、いまはまだ判断が先送りされただけで、解決の糸口が見いだせたわけではありません。複雑な体系をもつ日本語の活字を、活字ににまつわる技術と経験を、どのようにすれば残していけるのか。その道筋を見つけ、実効性を検証していく作業が急がれます。いま必要なのは、いまあるものを、どこから、どこに向けて、どのように、活かしていけるのかという実際的なアイディアの積み重ねではないかと思います。引き続き、みなさまのお考え、アイディアなどお聞かせ願えれば幸甚に存じます。どうかよろしくお願いいたします!
一昨日17日(木)、小店店内での小さな企画ですが、「リュシアン・ヴォージェルの仕事から - バルビエ、ルパーブ、マルタン、マルティとパリ・モードの時代 」をスタートさせました。練馬区立美術館の「バルビエ×ラブルール展」をすでにご覧の方も多く、「直に触ってもいいんですか?」と尋ねられることも。さすがに版面(刷面)についてはご遠慮願っておりますが、展示している商品は是非、実際に手にとりページをくってみて下さい。雑誌も書籍も、本来、手の感触まで考えてつくられたものだと思います。また、美術館のガラス越しと比べ、見た目の印象自体違うようだとの感想も聞かれました。今週火曜日の洋書会大市で落札、すぐに展示販売に加えたラブルールとマルティの版画入挿絵本は、17日のうちに早くも姿を消しました(一部商品については即売のかたちをとっています)。会期はこの後19日(土)と22日(火)の2日間のみ。あ。根津美術館の「KORIN展」は20日までだゾ。ともあれご来店のほど、何卒よろしくお願いいたします。


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1900年パリ万博の写真44枚から。最上段見右側が日本館。ルーペで覗くと時々表情までうかがえて、人の姿が写っているのもこの一連の写真の魅力のひとつ。

■いやはや新着品で最も肝心の商品は、相当こみいった解説が必要……というので、今晩は日和見主義、次善の新着品のご紹介。といってもそう簡単には見つからないはずの2点=“二つのかたまり”です。最初は観光みやげとしてたくさん複製されたはずのパリの写真、ですがまさか日本の市場でこれだけまとまって出てくるとは…。シャイヨ宮に建て替わる前、エッフェルの“また下”から遠望できたトロカデロ宮、サザエを思わせるシャトー・ドー、アレクサンドル3世橋などお馴染みの風景が写った写真は全て1900年パリ万博のもので、今回44枚の入荷です。中に1枚、庭の木に提灯をめぐらせ、入口を日の丸の旗で飾った日本館の写真があります。この時の日本館といえば法隆寺金堂を模してつくられたはずなのに、写真に写っているのは日本に建てられた洋風建築、もしくはフランスがアジアの植民地に建てたようなコロニアル風の建造物。この写真、日本館といっても金堂風の立派な建物=本館ではなく、どうやらその横に建てられた別館で、ルーペで覗いてみると、1階のテラスでは外人と日本人がまじってどうやらお茶など飲みながら、のんびりくつろいでいる様子、柱のところには「thé 50c」という手書きの、何だか微笑ましいような貼紙も見えます。いまならさしずめ日本茶カフェといったところでしょうか。
コルセットで固めた女性の姿も写り込んでいる、まだ20世紀が顔を出す前のパリ万博の写真は、20世紀へと確実に時代が変わった後のパリの諸相 - 『ボン・トン』『現代の幸福』『スポーツと気晴らし』etc. - の横に置いて、明日から展示販売いたします。


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1970年前後の前衛美術関係の印刷物。瀧口修造関係多数。旧蔵者は絵画やコラージュ作品で早くから名前の知られた美術家。

写真も紙モノのひとつですが、こちらはもっと紙モノらしく、また紙モノの中でも最も捨てられ易い、それだけに珍しいチラシ・DMの類、分野としては1970年前後の美術関係のひとかたまりです。なかでも瀧口修造がからんでいるものが多く、1969年の「松澤宥展」、「集会:芸術から遠く離れて」、「<表現の不自由>展シンポジァム」、「50A.F.展」、「ちいさなちいさな展覧会」、そしてスナック・ギャラリー セバスチャンでの「瀧口修造展」など。勉強不足も手伝って、これら媒体の存在で始めて企画の存在を知ったものもあります。また、若林奮、李禹煥、山口勝弘などが出品した「BOOK as OBJECT」はシルクスクリーン、南画廊の「オノサトトシノブ」のDMはリトグラフで、そのまま作品と呼んでよいものです。最も珍しいと思われるのが1965年、伝説の内科画廊で開催された「篠原佳尾銅版画展」の案内状。中面は土方巽の比較的長い文章、裏表紙は画廊名・会期など奥付、そして表紙タイトル上には、作家の直筆で、この一連の印刷物の旧蔵者名が記されています。う~む、やっぱり面白い ! こんなに面白い紙モノなら、少しでいいから毎週市場に出てきてくれないかというのがささやかな夢。でもその時はもっと安く買わせていただきたいというのが最も肝心な私の願いなのでした。こちらは「リュシアン・ヴォージェル」終了後の販売とさせていただきます。
■今週はこの他、過剰なエンボス加工が特徴の絵葉書19点、河野鷹思がエディトリアル・デザインを担当した装苑別冊など和洋ファッション誌10冊、戦前の雑誌『映画評論』14冊、明治時代の繊維商社の符丁集『電信暗号』盧溝橋事件発生当時・現地の写真紙焼約10枚などを落札。順次店頭に出していく予定です。


 

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