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12/01/14 1969年、マン・レイはロンドンで個展を開き作品を自ら写真に収めた。1970年、日本では安保闘争があって濱谷浩が人々の怒りと悲しみを写真に収めた。


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■正月気分もすでに完全にけし飛んで、1月25日(水)よりスタートする「第28回 銀座 古書の市」の準備を続けております。「古書の市」の目録や会期など詳細については<こちら>をご覧いただければ幸いです。散々ご心配をおかけした 慢性じんましん ですが、こちらも来週月曜日でステロイドからの離脱も叶いそう。気持ちも新たに即売会に向かいたいと思っておりますので、ご注文・ご来場のほど、何卒よろしくお願いいたします。
即売会用に商品が抜けていくスペースを新たな品物で埋めるべく、一方では市場での仕入れも続けております。今週は、東洋趣味とアメリカン・デコを大胆な構図と華やかな色彩感覚で融合させたフランク・マッキントッシュの表紙イラストで知られる雑誌『ASIA』25冊、明治期の石版刷りで可愛いというよりコワイ顔をした「子供風俗画」シリーズ3セット、1960年と1970年の安保闘争関係の写真集・報道資料など8冊などが入荷、安保関係から選んだのが最初の画像、濱谷浩著、安保に反対した人々のうねりをとらえた『写真集 怒りと悲しみの記録』です。河出書房新社より昭和35(1960)年の発行で、当品は比較的状態のよい帯がついていました。荒々しい動きを潜める深い黒色が印象的です。
巻末に綴られた濱谷の文章を読んでいると、戦後10年を経て依然癒し難い戦争の傷、権力への不信、権力がふるう暴力への徹底的な嫌悪が、学生から市民までに共有されていたことがうかがえます。


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安保闘争にせよ学生運動せよ、何か青臭い、一時の勢いだけの運動として - とくにその後に続く悲惨な運動の破たんを予め知ることのできた世代としては -正直にいって嫌悪に近い感覚でしか見られなかったものですが、最近のネット上での憎悪の共有、或いは集団における排除の同調、そして3.11以降の原発に対する不思議な寛容などといったものと比べると、ここに記録された、おそらく多くは普通の人たちの「怒り」というものが、いかにまっすぐでまともなものだったのか、思い知らされるような心地を覚えます。日本人は正しい怒り方をもう一度取り戻した方がいいのではないか。気が付くと、そんなことを考えながら眺めることになった写真集です。
■日本がそうした怒りに包まれることになった前年・1969年のロンドン。ハノーバーギャラリーではマン・レイの作品展が開催されました。タイトルもそのまま『MAN RAY』という、その個展の際の図録が今週の2点目。絵画13点と彫刻・オブジェ10点の出品リストを蔵する図録には、カラーを含む17作品の図版が収められていて、オブジェの写真の一部はマン・レイ自身によって撮影されたものであることから、結果として、マン・レイの写真作品をも収めたものとなっています。B5程度の枡形と比較的小ぶりの図録ですが、表紙と止め具はアルミを使用、厚手のアルシュ紙を本文用紙に使い、三方を黄色で枠状に染めたとても洒落た造本です。
来週も即売会搬入直前にして、市場には出掛ける予定。ステロイド離脱の成否を含め、また一週間後にご案内させていただきます。さてさて即売会の用意、いまもまだ紙モノの束が私の目の前に………。

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