■そもそも。数日で治まるものとタカをくくっていたことが。間違いの始まりで。もうすぐ1ヶ月になろうかというのに。まさかこんなに長引くことになろうとは。何しろ「かゆみ」というのが。かくも難儀なものとはいわゆる想定外で。ここ数日は睡眠にも困難を来す始末。集中力など持続するはずもなく。いまもこの短い「。」から「。」の間に。あくまでやさしくポリポリ。掻き壊さないように用心しいしいポリポリポリ。と息継ぎのように「かゆみ」を宥めているような状態では。新着品のご案内など到底書き上げられそうになく。本日は「かゆい」ために。何としたことか前代未聞。「かゆみ」ごときのために。新着品のご案内を。お休みさせていただきます。かくのごときテイタラクは。噫情けない哉。何としても。くくくうぜんぜつご。に。したい。です。
■パソコン睨んで考え込んでいるより店に居て体を動かしている方がまだ少しはラク。なので。画像は今週、商品と陳列をガラリと変えてみたキャビネット上の様子です。茶色い巻紙のように見えるのが柿渋紙に手仕事で意匠を彫り込んだ伊勢型紙。キモノや布地を染めるために使われたものです。入荷100有余枚はいずれも比較的大きなもので、くるくると巻いたのを立てて中に裸電球か何かを灯せば、そのまま洒落た照明にもなりそうです。もちろん額に入れるのもよし。国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館では、奇しくも11月18日までこれと同じ柿渋紙の型紙を展示する「型紙のデザイン」を開催中。こういう偶然は珍しいことで、小店ではどうぞお気に召したものを実際に手にとってご覧下さい。あ。型紙手前の箱の中や紙の束は、糊付けされる前の薄葉紙の封筒が5タイプほどとタグなど文具系の古い紙モノ。こちらも今週になってやっと店頭に並べることのできたものです。
■型紙の展覧会開催を知ったその翌日のこと。同じく朝日新聞夕刊に、原爆に関する表現がGHQの厳しい検閲下にあった終戦直後、歌人・正田篠枝の原爆を歌った短歌と歌集の出版にまつわる記事が掲載されており、その記事の中で件の短歌の初出が「ある歌誌」であると言及されているのですが、この「ある歌誌」というのが こちらや こちらのNo.52 でご紹介した『不死鳥 第7号』のことでありまして、二日続けてのこんな偶然にはちょっと驚きました。がしかし、いまはそんなことよりモンダイは「かゆみ」です「かゆみ」。絶煙後の依存先としてバリバリ食した黒豆が原因か賞味期限切れしていたクラッカーのモンダイかはたまた古本屋につきもののホコリに起因するものか原因が特定されればされたで何だかとっても淋しいあるいはとっても困ったことになりそうな予感を抱えつつしかし来週には大きな病院に行ってきますと末尾は勢いだけで何とか乗り切ったあ今週はこれでげんかいいいいっ。