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11/09/17 今週はドイツ系の新着品です 村山知義留学当時のベルリンの音楽界とツッペリン社の飛行船


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■昨日の市場には、どうやら戦前のドイツと何かご縁のあったと思われる方の旧蔵品がちらほら。分野もボリュームもどこかに偏るといったところがないため、どうした関わり方だったのかがいまひとつ分からないなかで、1口に最も層厚く積んで置かれていた(?)のが楽譜のヤマでした。100点以上はあろうかという古い楽譜のほとんどが、キャバレーの出しものやオペレッタの中で歌われた歌曲、ミュージカル映画のナンバーなど、「歌」のための楽譜で、(1)1910年代後半~1920年代初めのドイツ・ベルリンで発行されたもの、(2)1930年代のアメリカで発行されたもの、(3)その他、という大きく3つから4つのグループに分けられそうです。画像は(1)の頽廃色濃いドイツで発行された楽譜のグループから、とくに表現主義風のイラストが採用されているものを選びました。
ご存知のように、日本にいち早くヨーロッパの前衛芸術を伝えたひとりである村山知義がドイツに渡っていたのが1922年から1923年にかけての1年間。画像のほぼ中央、女性舞踊手の姿と、この当時としては斬新すぎるほどのタイトルから、村山が興味を示してもよさそうな「ELECTRIC GIRL」について調べてみると、楽譜と図版が共通のポスターが1922年に作られていることが分かりかりました。奇しくも村山がベルリンに滞在していたのと同じ年、街角ではポスターが人の目をひき、楽譜に載って街中にも漏れ出していたであろう「ELECTRIC GIRL」。村山が過ごしたベルリンの夜のなかには、この曲に耳を傾ける一夜があったのではないかと、ついつい想像を膨らませたくなるのです。
このドイツの楽譜についてはもうひとつ、今回落手した楽譜のなかでも大胆な画面構成と頽廃の気で一際目をひく表紙画を描いたイラストレーター、サインによるとORTMNNなる人物についても、大いに気になるところです。
あ。今回入荷分については主に国別で分けてグループ毎に販売の予定アメリカ・グループは主に1930年代ですが、ジェローム・カーンの「A  FINE ROMANCE」、ジェームズ・ロジャーズ&ロレンツ・ハートによる「Where or When」など、こちらもなかなかに魅力的なラインナップではなかろうかと。


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飛行船関係は絵葉書に至るまで、日本の市場では高くて買えない。出品機会自体も少ないし、一生買えないかも。と思っていたのですが、そんな厄もこれで落ちてくれるでしょうか。『LZ 126』はサブタイトルにもあるように、キャプション入りの厚い台紙に紙焼き写真を貼り付けた20葉と概要1葉の全21葉によって、ドイツ・ツェッペリン社の飛行船LZ 126号の制作から飛行までをまとめたもので、1925年に刊行されました(但し、奥付なし)。20葉に見る飛行船は、その圧倒的なボリューム感、それを支える鉄の構造体の精緻な美しさに、改めて感嘆します。「LZ 126」は - 1929年の世界一周飛行成功など輝かしい成功を収め、今日に至るまで知名度もずば抜けている - 「ツェッペリン号(=グラーフ・ツェッペリン、LZ 127)」の姉妹船で、LZ 126の方がお姉さん。第一次世界大戦の賠償の一部としてドイツからアメリカに譲渡されたLZ 126は、アメリカ海軍に所属すると「ロサンゼルス号」と呼ばれ、練習船などとして利用されたそうです。
ちなみに「LZ」はLuftschiff Zeppelin"(ツェッペリン飛行船)の頭文字、今回、初めて「ツェッペリン飛行船一覧」というのを眺めてみたのですが、1909年の試作機「LZ 1」から1940年、ゲーリングの命令によって解体されたLZ 130まで、実際に完成・運行された119機のほとんどが、破壊、撃墜、墜落、廃棄、焼失、行方不明といった言葉で姿を消しているのを見ると、第一次世界大戦の前後という、飛行船が誕生した時代による不運を思わざるを得ませんでした。大きな体躯で隠れようもなく、機敏な動きからも遠く、さらにあらゆる点で効率も悪かったらしく飛行船に元来軍事利用は無理というもの、平和な時代の優雅でのどかな飛行こそ相応しいのだと思います。コンコルドが完全引退してまったいま、生きてるうちに一度でいいから、せめて飛行船には乗ってみたいという夢くらいいつか叶えたいもんだがしかし、先ずは店でのんびりしたいと思う夏バテ気味の日月堂です。もう暑いのはイヤだほんとうに。
■今週はこの他、ゲブラウス・グラフィーク5冊、戦中中国写真集1冊、洋モノ自動車パンフケット1冊、芸術文化および人文系書籍、評伝など白っぽい書籍が久しぶりに100冊ほど入荷、現在棚入れ作業中です。


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