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10/11/27 久しぶりの新着品ご案内です。 ビジュアルの見事なファシズム詩集 / キモノとインテリア系のテキスタイルが一挙入荷


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ファシズム詩集『ITALIA dall’A alla Z』 84P全フルカラー印刷で、全頁上図のようなイラストで埋め尽くされている。印刷は多色グラビアか、エアブラシらよるものと思われる原画の細かな点まで再現。右下は当書の表紙。

■先週「原由美子さんの仕事場から」が無事スタート、今週は来年1月26日から開催される「銀座古書の市」の目録原稿を入稿して、ようやく、新着品のご案内に復帰できた今日はもう11月27日であるという一年のこの早さ。今年も市場から色々なモノを買い、さまざまなことを教えてもらいましたが、今週最初の『ITALIA dall’A alla Z』は、今年 - とりあえず11月27日現在ですが - 最も売ってしまうことに躊躇いを覚えた1冊です。『イタリアのAからZ』というタイトルで20cm角の上製、中を開くと絵に次ぐ絵の連続、どのページも鮮やな色彩溢れる絵本のような書籍です。エアブラシを使ったと思われる原画がそうであるように、どぎつくなりかねない色彩の氾濫は - こちらも「おそらく」ですが、書籍化に際してとられた多色グラビア印刷により実現された - 見事な階調によってとても柔らかな印象へと変えられています。イタリアを象徴するコトバを選んでアルファベット順に並べた絵本とでもいうべきものですが、その実、序文はファシスト政権下でミラノ県知事を務めたピエロ・パリーニがムッソリーニに捧げたもの。そしてアルファベットのなかにはimpero、legionario、natale、emigrante、そしてもちろんfascioといった多分に政治的意味合いの言葉が多くとられていること、2ページ飛ばしで置かれたテキストはそれぞれ比較的長い詩で、なかには威勢のよい「!」が多用されたものなどがあることからも、到底子どもを対象とした書籍とも思われず、こうしたことから単純な絵本ではなく、プロパガンダの一環として刊行されたものと見ています


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京都・内田美術書肆が昭和7年に発行した『縞と絣』の上が第8集、下が第6集。ページ毎に「写楽好」などモチーフが明らかにされ、1冊10P、1Pに6~7図を所収。

無刊期のため発行年は詳らかにしませんが、旧蔵者による「1940 12 25」の鉛筆書き込みから、少なくともこの日付以前に発行されたものと見られます。画像は84ページ全編フルカラーのイラストから迷いに迷って選んで作ってみたものの、とても当書1冊に横溢する突拍子のなさをお伝えしきれるものではありませんでした。全容は是非、店頭で。一度お見せしたもの、売り惜しみなどいたしません。
入札用の封筒に「画学階梯他」と書かれた1本口。一見雑多に見えますが、こういうのは図案関係が混じっていることがあるので要注意です。要注意だと思っていても、実際にはどうしても買わねばとまで思うことは稀です。その稀な例と久しぶりに遭遇しました。次の画像2点はその稀な例となった一口から現れ出たもの。『縞と絣』2冊は昭和7年・内田美術書肆が発行した多色木版刷のキモノの図案集。ページ毎に「春信好」「写楽好」といった空押しが施されていて、浮世絵絵師の作風から図案を発案したところがなかなかのアイディアです。また、下の画像は表紙に『染手本』と毛筆書きされた和綴じの冊子で、柿渋紙を切り出した染型からタンポで紋様を写し取り保存していたものと思われます。この一口からは他にも多彩な「青」で木版刷された『ゆかた』の図案集や、着尺の縦横比率に沿って図案を起こしたやはり木版多色刷の図案集、封筒に書かれた明治期の『画学階梯』はじめ絵画の手本と、誰のものともしれない肉筆図案画稿数冊、そして小紋の生地現物サンプル帖が3冊なども出現。


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実際には和本に仕立てられている染の図案集より。上段中央の図案の中には鶴が、下段中央の図案の中には鯉が、紋様の中に織り込まれている。型紙から墨一色で象られている。実は表紙に『蒲●染手本』と流麗な毛筆の題名があるのだが、●のところが読めない(のをこの小さなスペースにこっそり書いておます)。

もう一口、そちらは「見本帖」と入札用の封筒に書かれた1本口で、明治から昭和初期の唐紙・障子紙多くはステンシル染め、手仕事から生まれたものたちです-戦後の壁紙など、いってみれば“インテリア関係のテスタイル見本”ばかりという珍しい一塊が落札できたのをいいことに、今週木曜日の夜にはャビネットの上・抽斗の中をこれらの品物へとガラガラと入れ替えを敢行。明日からキャビネットの上は当ページ左側の上「営業日案内」の画像のようになってるはずです。現物をご覧いただくしか判断のしようもない見本帖の数々、仕入れられるのはやはり実空間を持っている強みですぜ。ふっふっふ。なんてことを云いたいところですが、ま、実際のところ「ここん家のあるじ、見本帖好きなもので。」という利己的な理由でしかございません。生成りの紙の上に綺羅混じりの白で盛り上げるようにして柄を置いた襖紙。ううむ。陰影礼賛的。シビレるな。なんていう人はいま日本にどれくらい居るのでしょう … 。
今週はこの他にも、唐長さんの大判・京唐紙51枚古いゴブラン織のサンプル集約20プレートロシアおよび東欧の1970~1980年代発行インダストリアル・デザイン雑誌約60冊工場と機械の写真満載のカナダの企業PR誌10冊『アルス自動車大講座』巻1~5商標タグ見本約130点入りファイル1冊など、専門は?店内は?小店の行方をますます分からなくする商品の一挙入荷であります。ほんとうにどこへ行こうというのでしょうか。

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