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09/12/19 2009年新着情報はここで打ち止め 新着品は20世紀的スピードで発達したものと否定されたものと…


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画像右『FLIGHT』の双葉機、飛行船の時代から、画像右、1950年代のジェット機、レーダーの時代まで、20世紀に日進月歩の発達を遂げた航空技術をたどることのできる貴重なコレクション。

■年内も残すところ十余日。年内、沼辺信一氏のご連載をもう一度アップする予定ですが、当新着品ご案内は今週が年内最後となります。来週の金曜日は「第26回 銀座 古書の市」の搬入・陳列と明治古典会クリスマス大市とをカケモチしようという過酷な一日を過ごしているはずで、HPの更新は到底不可能かと。店は来週の22日(火)と24日(木)で年内の営業を終えますが、仕事は続いて26日(土)~30日(水)、「古書の市」会場=松屋銀座8階大催場に出店いたします。「古書の市」では目録品以外にも『ガゼット・デュ・ボン・トン』のファッション・プレート(ポショワール多、2千円から)、フランス挿絵本の挿絵見本や銅版画(プレート、1千円から)、資料兼見た目も優れた1930年フランスの印刷見本(プレート、2千円から)、1930~60年代の『VOGUE』『HARPER’S BAZAAR』1920年代フランスの型紙付きファッション雑誌戦前洋モノの絵葉書やこまごました印刷物多数(100円から)、「カッサンドル=デュボネ」や「マドレーヌ・ヴィオネ=タヤート」による広告紙モノの額装仕立て、まだまだ続くゾ唐長さんの唐紙木版刷の千代紙や着物柄下絵などなどなど和洋紙モノ中心の編成に、戦前の書籍(500円前後の格安品多数!)までを加えて展示即売いたします。また、目録掲載品で事前にお申込のなかったお品物についても会場出品の予定。紙モノ好きのみなさま、目録品で現物を確認したいと思っていらした方々、どうか是非、会場までお運び下さいませ!
今年最後の新入荷品ご紹介、先ずは欧米の航空機関係専門誌の山から。その名も『FLIGHT』というイギリスの雑誌の1928年前後発行分から始まって、アメリカの『Bee-Hive』1950年代発行分まで、床から積んで約1mの高さになる量がどどっとまとまって入荷いたしました。これらの雑誌で辿って見る航空機は、双葉機、飛行船からジェット機へと飛躍的に発展…なんてことは改めて云うまでもなく、しかし、これがたったの30年間でのことかと思うと、時間の流れる速度のギアを「より早く」へと切り替えた20世紀を象徴するカタマリのようにも見えてきます。21世紀ももうすぐ二桁に突入する2009年年末、時代のスピードはますます速く、その加速ぶりは留まるところを知らないかのように感じられてなりません。


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1934年、福岡では百貨店岩田屋でも開催された『ファシスト伊太利展覧会』の展示目録。表紙の図版でムッソリーニが見下ろす視線の先には、熱狂する大衆の写真が使われた。

■そのたった30年間のうちに世界恐慌があり、第二次世界大戦があり、朝鮮戦争がありと、世界は激動していたわけですが、昭和14年=1939年には日本でもこんなことがありましたよ、というのが『ファシスト伊太利展覧会目録』。ファッショを高らかに・堂々と・胸を張って謳ったこのタイトルや、その路線を正当化して恥じるところのない巻頭挨拶文-伊太利大使館とともに展覧会を主催した大阪毎日新聞社の会長氏による-は、いまとなってはあり得ませんね。A5判36ページはイタリアの(歴史・文化よりも)工業、軍事、政策に主眼を置いた当時のコンテンポラリーな展示構成と内容を詳しく紹介。で、一体何が展示されたのかと見ると自動車や軍機やポンペイの遺跡やら出てまいりまして現物を展示したとは思えず、しかし意外にこの展覧会に関する情報が少なく(東京文化財研究所で当品とは別装の冊子かペラものが出てくる程度)判然とはしないものの、おそらくは写真展示を柱として、この当時得意のジオラマか何かを添えて展示構成されていたのではないかと推察します。冊子の表紙、網点を拡大したムッソリーニの肖像写真と、その下、ツブツブにしか見えないところは実は熱狂する群衆で、このセンスもまたこの時代特有。極東の島国においてもかように持ち上げられたムッソリーニですが、この6年後には処刑され、20世紀、真っ先にスピードを礼賛したのがイタリアの未来派だったことを考えると、こちらはいかにもイタリアらしいスピードとでもいいましょうか。極美のまま今日に残されていた冊子には、同博覧会で上映された「映画プログラム」もきれいなまま挟まれていました。


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「婦人用」多数を含む『星名刺』の名刺用紙見本帖。羽子板や扇子を象ったもの、イラストでは花や風景の他に、トランプや花札の絵柄をあしらったものもあり、豊富なヴァリエーションは見ているだけで楽しい。

今週はもう1点、気楽なものを。『星名刺』と表紙に印刷された1927年頃の日本製・名刺用紙の見本帖5冊の入荷です。基本は白無地のサイズ違いなのですが、楽しいのは「婦人用」各種。最小で11×46mmというのまであるサイズや柄の豊富さ、エンボス等加工や素材のバラエティ、羽子板や扇子などを象った形態まで、見ていて単純に楽しめます。婦人用ということですが、主な需要は花柳界のものと見てよさそう。それにしても婦人用の名刺はどうしてこう小さいものばかりなのか - 女性は“控え目”にあるべきという考えに基づくものなのか、いや、紳士諸氏がご家庭に持ち帰っても露見しないようにという配慮なのか、「古い名刺のコアのコレクター」がいらしたら是非ご教示いただきたいと思っております。さて、今週はこの他にも、藤田嗣治献呈署名入り『巴里のプロフヰル』、コブデン・サンダーソン率いるダヴス・プレスが1911年に発行した出版目録『CATALOGUE RAISONNE OF BOOKS PRINTED & PUBLISHED AT DOVES PRESS 1900-1911』戦前英語版・金属製道具工具類のカタログ(約8cm厚)、明治期の大衆向け絵入り英語辞書5冊などが入荷いたします。残り少ない営業日、即売会の準備に新着品の整理にと、スピードがいま一番必要なのは何のことはない小店のお話なのでした。ともあれ年内、店で、松屋銀座で、一人でも多くの方にお目にかかれれば幸いです!

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