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09/01/13 仮設の場から生まれるもの


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1925年パリで開催された「Exposition des Arts Decoratifs」=通称「アール・デコ博」の記念絵葉書。 夜景ばかり10点が新入荷。

寒中お見舞い申し上げます。  2009年の更新を、ようやく新装なったサイトからお届けできる運びとなりました。先ずはお詫びからとなります。移行作業の関係で、12日夜から13日昼過ぎ頃までにいただいたメールを受信できなかった可能性がございます。大変恐縮ですが、お心当たりの方は再送いただければ有難く存じます。何卒よろしくお願いいたします。
今回のリニューアルでは、情報の性格・内容によってページをできるだけ整理しました。このため、例えばこれまで「information」の項目下にくくられていた「営業日案内」とイベント等の「その他のご案内」はそれぞれ独立して左側に置き、さらに詳しくはワン・クリックで飛べる別ページにまとめました。そして「新着(商品)情報」は、new arrival」という新たな項目名のもと、これまでと同じこの定位置から毎週お知らせしてまいります。
また「catalogue」部分については、今回、カテゴライズの見直しを行っております。まだまだ工夫の余地の残る段階ではありますが、本来、多角的な性格・内容をもつ一冊の本や紙モノに、できるだけ様々なアプローチから辿りついていただきやすくしていければと考えております。この他、小店に関するご案内「about」「access、買い取りに関する「buying」など、従来あったページについても全面的に改定いたしました。さらに今後、ご寄稿等を予定して「text」なども用意しております。サイト全体に関しては一度「sitemap」でご確認の上、お手数とは存じますがそれぞれのページを開いてみていただければ幸甚に存じます。何卒よろしくお願いいたします。
私自身、まだ慣れない点も多く、またご覧いただいております環境によってはお見苦しい点等あるやも知れません。誤字脱字はもとより不具合など、お気付きの点がございましたら大小にかかわらず是非お知らせください。少しずつではありますが改善・改良してまいります。
今後は小店に関わるあらゆる情報をこのサイトに集約するとともに、これまで同様、営業日や新着品のご案内について毎週の更新を続けてまいります。みなさまにはどうか旧倍のご厚誼・ご教示を賜りますよう、心よりお願い申し上げる次第です。


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洪洋社発行『建築写真類聚』シリーズの『バラック建築 巻1』より。左右のリーフは今和治郎・吉田謙吉らによって立ち上げられた「バラック装飾社」の作品。

2009年1月最初の新着品案内、上の画像は1925年にパリで開催された「Exposition des Arts Decoratifs(=装飾芸術・近代産業万博)」、通称「アール・デコ博」の記念絵葉書で、夜景ばかり10点の入荷です。画像中のエッフェル塔は全て「シトロエン」の照明広告、噴水はルネ・ラリックによる造形。一方、このアール・デコ博から遡ること二年、日本は「関東大震災」に見舞われました。その惨憺たる状況は夙に知られるわけですが、震災後二週間にして一時凌ぎの建築物として認められた「バラック建築」が、東京の至るところに建てられます。下の画像は洪洋社が発行した『建築写真類聚』シリーズ中、震災の直後ともいえる大正12年12月に発行された『バラック建築 巻1』所収のリーフより(『巻1』はリーフ2点欠け、『バラック建築 巻2』=リーフ50葉揃いも入荷)。大正期の美術運動や建築に詳しい方ならもうお分かりの通り、左右のリーフはともに今和治郎、吉田謙吉らによる「バラック装飾社」が趣向を凝らした「神田 今城旅館」と「銀座 カフェーキリン」の外観です。「バラック装飾社」はバラックを美しくすることで、震災に打ちのめされた人たちを励まし、荒地と化した都市を美しく飾ろうとした芸術家たちの運動ですが、この2冊・都合98点の写真で見るバラック建築のユニークさには、そこここに残された震災の痕跡とともに思わず見入ってしまいます。画像中、中列の下段・背後に半壊した壁が控える「銀座 三銀陶器店」は何故か賑々しい三色旗が配され、同中列上段の岩井工学士なる人による「丸ノ内ビアホール」は1923年にイタリアで発行された未来派同人誌掲載のカフェの内装にもよく似たスマートな破天荒ぶり、といった調子で、たいへんに実験的な物件ばかりです。万博にせよバラックにせよ、後の取り壊しもしくは改築を前提に許された、文字通りの“仮設”の施設。仮設の場は一大実験場となるという点で共通点をもちます。今週の新着品2点は、同時代に起こった世紀のスペクタクルと未曾有の災害という両極の場で発揮された、人々のクリエイションの数少ない証拠物件といえるものです。それから約80年経ったいま、仮設ならぬ仮想から溢れ出したものは、無残な現実に他なりません。誰もが口を揃えて厳しい時代だという2009年、「バラックを美しく」-それでもできることはあるのだと信じて、いつまで経ってもどこか“仮設的”から抜けきれない古本屋を、続けていきたいと思います。今週は、宇野千代作・東郷青児装丁『罌栗はなぜ紅い』の他、これまでとは異種の戦前の壁紙見本帖1冊、銅版画による古いトランプ数組、戦前海外の絵葉書・高さ約30cm分(エンタイヤ含む)など紙モノ中心の新入荷となりました。サイト、店ともに、どうか本年もよろしくお願いいたします!

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