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08/12/26 年末恒例 ? 『WENDINGEN(ウェンディンゲン)』が11冊


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アムステルダム派による贅沢な月刊誌『WENDINGEN(ウェンディンヘン)』11冊入荷。ほとんどが建築にまつわる特集号。

■年の瀬を迎え、いつもより一日早い更新です。年内の営業は12/27(土)12時~20時を残すのみとなりました。ご多忙のこととは存じますが、ご来店いただければ幸いです。12/28(日)から1/7(水)の間は店・通信販売ともにお休みをいただきます。新年1月の営業は1/8(木)から、以降1/10(土)、13(火)と毎週火・木・土曜の各日12~20時で通常営業となります。新年初のHP更新は1/7(火)~12(月)間のどこかで、こちらは全面リニューアルしてお届けする予定です。姿は変われど気持ちは変わらず。古本界にまだまだ存在するはずの珍しいもの・面白いものをご紹介できるよう、微力ながら精進いたします。2009年もご来店・ご高覧のほど、心よりお願いいたします。 年末といえばコレ。というわけではありませんが、2008年最後の新着品ひとつめは丁度一年前の最後と同じ『WENDINGEN』 (これまで読みを「ウェンディンゲン」としてきたましたが「ウェンディンヘン」が正しいようでお恥ずかしい次第…身を縮めつつ訂正…といたしましたところ、年末に大変ご親切なメールによって、現地での発音は「ウェンディンゲン」に近いはずとのご教示を賜りました。これにより、やはり「ウェンディンゲン」という表記でまいります。ご教示、本当に有難うございました!)。今回入荷したのは前回入荷分とは一冊も重複のない11冊で、しかも殆どが同誌を発行していたアムステルダム派の仕事の核心である建築がらみ。アムス派と同誌については昨年既述のこちらをご覧いただくとして、今回入荷分の特集を見ると「低所得者住宅」「アムステルダムの公共建築」から「アントワープ見本市におけるオランダ館」(画像下見開き)や「建てられなかったプロジェクト」なんていうのまで。今年半ばに入手した『the covers of wendingen』は同誌の表紙を全冊カラー図版で収め、その作者と特集名、木版やリトグラフなどを駆使している表紙の印刷手法まで分かる優れモノなのですが、驚いたのは一冊だけ、表紙の刷り色がこの本に掲載されている図版と異なるものがあることです。カントリー・ハウスを集めたこの異装の一冊、他の全てに入っている広告が1Pもなく、従って明らかに薄い。何らかの必要あって抜き刷りに表紙を付けたものではないかと推察するものの、公的な記録にない一冊の存在には興味がひかれます。何故に…という果てしない疑問はさて措き、オランダの建築家Arthur Staalによる「航空写真で見るオランダ」特集号(画像左下)や、表紙はもとより中面図版・テキストまでほぼ一人の仕事で構成されたペーター・アルマによる「社会主義的グラフィック(ピクトグラム)」号 (同右上)などは、表紙だけでも十分魅力的…と、今年も徹頭徹尾自己満足で終わる気ですねこの店は。


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戦前・中国で撮影された写真アルバム。山本讃七郎が大陸で展開していた商店・工場の写真か?

■自己満足だけならまだしも、小店の場合、新着品の多くは入札する時点ではっきりとそれが「コレコレである」とか相場は「いくらか」とか、肝心なところが答えられない。つまり、当てずっぽうに金銭を張るという点で、市場は限りなく賭博場に近いという、よく考えてみるととんでもない古本屋で(…すみません)、今年最後の新着品はその典型的な例。戦前、中国大陸にあった写真関係用品の商店と、おそらくは印画紙の製造工場を写した写真紙焼き12点を貼り込んだアルバムです。記された文字は「山本照像館」「匯川公司」「匯川公司工場」の三つの単語それっきり。何のことやら分かりません。落札してから慌てて調べることと相成ります。さて、「山本照像館」とは-幕末の岡山に生まれ、中島待乳などの門下で学び、いまの新橋あたりに写真館を開業して独立、明治憲法発布の際には御真影を撮影、やがて北京に渡って清朝末期の同地写真集を出版、北清事変を撮影して勇名を馳せた云々という略歴をもつ山本讃七郎が、大陸で始めた商店と見て間違いなさそうです。ここからが問題。このアルバムを山本その人が大陸で展開していた商売にまつわるものと見ると、北京だけでなく匯川(かいせん)=中国南西部にも拠点をもち、しかも工場までを抱えていたことになります。ううむ。かなりの商才。本当だろうか。もうひとつ。写真の良し悪しなど全く暗い私でさえ、初見でこのアルバムに惹かれたのは、どれをとっても見事な構図と、コントラストの際立つ非常にクリアな写真そのものにあり、山本その人にせよ、その門下にせよ写真の腕も確か。というか待てよ。もし山本その人が撮った写真だとすると…日本の写真史にその足跡を記すらしき山本の作品集ということか?… 再び「ううむ。」と唸るばかり。見るからに風貌怪しき黒衣の中国人と日本人とが居並ぶ集合写真から、もしかしたら大陸における怪しげな時代の怪しげな商売にまつわる資料かとヤマを張っての賭けでしたが、期待以上に化けるか、ヤマ以下でコケルか、決するまでにはまだ少し調査の必要がありそうです……とまぁ、このようなことばかり続けているわけですね。それにお付き合い下さるお客様の存在は、それだけでもう十分奇跡というべきであり、今年も365日、そうした皆様に支えていただいて無事に越すことができそうです。本当に有難うござました。2008年もまた「知識」も「人」も私より数倍優れた皆様から賜りましたたくさんのご教示とご高配、小店にとって何よりの宝物です。心より感謝申し上げます。今年も残すところあと6日。皆様くれぐれもご自愛の上、どうぞよいお年をお迎えください。 明年2009年、新装なったHPでまたお目にかかれますように!

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