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08/10/11 Information

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フランスの鉄道会社が発行した『AGENDA P.L.M. 1924』。観光ガイドと防備録を兼ねる。

■明日12日(日)はいよいよ「Open-House-Market」のSeries1.村上邸の開催当日。お申し込み下さいましたみなさまには、心より御礼申し上げます。準備万端整えて、みなさまのご来場をお待ちいたしております。また、Series2.鈴木邸については引き続き参加お申し込み受付中。併せてよろしくお願いいたします! 今年は企画展があるからといって店を休まない方針。ホンマかいな。本当デス。来週も店はいつも通り火・木・土曜日の各日12時~20時で営業いたしますので、こちらもひとつよろしくお願いいたします。 ■こんな経済状況のなかで本買ってどうする…と考え始めたら一点も落とせないのが市場というもの。新聞にもテレビにも目をつむって、今週もやってまいりました市場からの新着品。金の紋章も立派な最初の一冊は、『AGENDA P.L.M. 1924』。アジャンダとは、暦に家計簿または防備録の機能を足し合わせたようなもので、19世紀に世界最古の百貨店といわれるボン・マルシェが発案、実によく考えられた宣伝媒体なのですが、長くなるので端折りまして。とにかくフランスではかなり人気のあるアイテムだったようで、タイヤメーカーやら理髪美容業界やら、さまざまな業種が発行・顧客に配布したなかで、今回のはその鉄道版。パリとリヨン・地中海方面を結ぶ鉄道の路線図と主要観光拠点のガイドに、1年365日の日付入りノート(防備録)とを合体させたような内容となっています。画像の真ん中、ノート部分の各上部にはモノクロながら毎日絵柄の変わる挿絵が配され、さらに画像右端のようなカラープレートも挟み込まれます。カラープレートを手掛けたイラストレーターは、一点一点目次にもその名前が列記されており-残念ながら私の知る名前は見当たりませんが-当時としては文字通り名前のある作家が手掛けたものと思われます。旅やリゾートが、一般市民でも背伸びをすれば“背の届く贅沢”だった時代。いま、時代はどこまで巻き戻されようとしているのか、そんな疑問が頭を過っていけません。

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『定見本四十枚』(戦前)は、ちりめん和紙を素材とした図案違いの紙モノサンプル集。

次はひさぁーしぶりの紙モノ新着です。本日の落札表で何と記されているのか改めて見ると『定見本四十枚』と。これでは何だか分らない。要は手製の見本帖なのですが、何の見本かというとですね。およそ42cm四方のちりめん和紙(手揉みで細かいシボを入れた柔らかい和紙)の中央部分に白を残し四方を囲むように木版多色刷図案が配置されているものばかりを集めたものなんですが…「だから何。」「そうですよね。」買っておきながら、正直にいいまして、これが……分からない。四方にレースを模したのなど見ると、テーブルナプキンのようでもありしかしそれにしては大きく、図案にはめでたそうなのや季節感を取り入れたものが多いので引き出物を包むのに使ったようにも見えるのだけれどそれにしては紙が薄くて心もとない。ランチョン・マットにするにはこれまた大きく、真ん中の“あえての白?”も意味不明。「鼠の嫁入り」はまだ普通、「蛙+亀+蟷螂」(コワカワイイ) 「紅葉+蜘蛛の巣」(不気味)果ては「猿蟹合戦+桃太郎」(変)「東欧フォークロア+絞模様」(何処から来たんだ)という図案も謎といえば謎。いままで結構な種類の紙モノを、洋の東西ばかりか南北をも問わず扱ってきたつもりでしたが、ここまで分からないといささか自信をソーシツします。世界の金融危機よりも、この分からなさによる動揺の方が応える小店って-まだ資本主義以前。確かに。今週の新着品のなかではフランス文学者宛ての私信類(多田智満子多数、朝吹登水子多数、矢内原伊作5通、柳瀬尚紀3通他、渡辺一夫、江藤淳、中村真一郎等) も面白いのですが、これはご紹介までいま少しお待ちください。あっ。松澤宥『プサイの函』も再入荷です!

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