#205 6-1-6 Minamiaoyama Minatoku TOKYO
info@nichigetu-do.com
TEL&FAX:03-3400-0327
sitemap mail

detail

08/07/12 Information

top080712-1.jpg

戦前、「りおでじゃねいろ号」で出かけた世界旅行の記念写真アルバム。

■先ずは大切なお知らせ。本日7月12日(土)は店の営業を午後2時からとさせていただきます。すみません。再度市場行かねばならず已むを得ず…何卒ご容赦のほど。来週は火・木・土曜、各日12時~20時で営業いたします。週にたったの三日なんですからねぇ…真面目にやりますスミマセン。 一般的にいってそろそろ夏休みの計画も固まりつつある頃かと思いますが、節約に節約を重ねても燃料サーチャージのお陰で来年のパリ行きも覚束なくなりつつある自分には国内旅行さえ夢のまた夢だぁ~。なんてことを考えていたもので。今週の新着品は先ず、『MEMORIES OF MY TOUR』と表紙に金箔押し、三方に金を刷いた分厚く立派な写真アルバム。昭和5年竣工、大阪商船所有の「りおでじゃねいろ丸」による船旅の記念品です。同客船上で行われた「赤道祭」(=画像左端)から始まり、インド各地を経てケープ・タウンを回り、ケニア、スーダン、エジプトと寄港の後ようやくロンドン入り。それでもまだ旅は続いてベルギー、プラハ、ドイツ各地、ローマ、ベルリン、ポーランドと欧州を巡った後にカナダを経てニューヨークから北米各地を訪ね、ハワイに立ち寄ってやっと日本に帰国。という旅程がこの一冊で一目瞭然。牛が寝そべるインドのオフィス街から摩天楼のニューヨークまで、気候風土も文化も慣習もいや文明さえ異なっていた土地をいっぺんに経巡るって、一体楽しいのかつらいのか…。これまでも戦前の洋行ガイドブックやパンフッレトなど、それなりに目を通してきたつもりですが、その旅路のこれほど遥かなことを、このアルバムほど強く感じさせてくれるものはありませんでした。洋行命がけ…「燃料サーチャージもユーロ高もまだまだ全然軽い!」と、渡航というものが色々な意味で「重い」ものだった時代によって諭されてしまった格好ですね。はい。

top080712-2.jpg

杉浦善三著、大正元年発行『女優かがみ』は大正版タレント名鑑???

■がらっと趣を変えて、お次は杉浦善三著、大正元年発行『女優かがみ』。帝劇、新派、文藝協会等々座付き女優の名鑑です。顔写真、プロフィール、趣味・好物と寸評からなる構成は、現代のタレント名鑑とほとんど変わるところがありません。全員、「愛用化粧品」を細かに告白(?)させているところなど、現在発行されている女性誌のコスメ特集と全然変わらない気がします。ちなみに川上貞奴他数名の方がこの当時、愛用化粧品の「香水」の項で“オリジナル”と答えておりまして、いまの女優さんたちよりセレブ感を醸し出しております。森律子の「愛読書」は“北欧文学書”、栗島すみ子(この当時11歳!ジャ○○ズか?)の「嗜好物」は栗のキントン、この他「娯楽」に“松茸狩り”を挙げる者あり、「出身校」を華族女学校とする者あり…寸評にもインタビューが交じったりして、これが読み物としてなかなか楽しめるのでした。さて、画像にとったのは、この時代を代表する女優、松井須磨子と川上貞奴のお二人。本邦初の本格的舞台女優とされる松井について、著者は信州人としての粘り強さを持ち上げる一方で“決して世間で大騒ぎをする程の代物ではない”と断言。貞奴については海外での活躍と並んで「女優養成所を設立」して帝劇女優を生みだした功績を称えるなど、楽しめるといっても単なる提灯もちというのではなく、演劇通として類書をもつ筆者だけあって、一定の見識に基づいて記されたものといえそうです。今週はこの他、アダミの画集、アール・デコの彫刻作品集、1920-30年代チェコのアヴァンギャルド&ブック・デザイン展の図録など、主に洋書の美術書50点ほどが入荷いたします。先週は「七夕大市」なんて行かっなたことにいたしまして、明日はまた気持ちを切り替えて市場に行ってまいります!いえ勿論、市場の後は必ず!店に入りますっ!!

inquiry 新着品案内 / new arrival に関するお問い合わせ

お名前 *
e-mail address *
お電話番号 *
お問い合わせ 件名
お問い合わせ 内容 *
  * は必須項目です)

recent