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08/06/06 Information

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1937年発行のナチス・ドイツによる国内向けプロパガンダ『DAS DEUTSCHLAND ADOLF HITLERS』は大判のグラビア雑誌の体裁。

■ラスト・ランとなった「第11回アンダーグラウンド・ブック・カフェ」もお陰様で無事打ち上げ、今週末の古書組合支部大市のお手伝いが終われば、来週より店は通常の火・木・土曜日、各日12時~20時の営業に戻ります。ただし、即売会から戻った荷物やその間にも市場で落札した商品など、店の復旧にはいま少し時間がかかりそう。復旧ど同時に7月初めまでを目途にボチボチと商品を入れ替えてまいりますので、ぼちぼちとご来店のほどお願いいたします。尚、「アンダー~」の目録掲載品で在庫のあるものについては、引き続き先着順で販売いたします。ご注文のしおり、品切れの表示など、まだ正しく反映されていない部分もございますので、在庫状況や販売方法等についてはメールかお電話でお問い合わせください。併せてよろしくお願いいたします。 何だか久し振りの新着品紹介は1937年発行のナチス・ドイツによる国内向けプロパガンダ『DAS DEUTSCHLAND ADOLF HITLERS』。表紙のように見える画像一番左は当誌専用の筒状の袋で、本体表紙は威風堂々と装ったヒトラーの肖像写真、HPでご紹介する気にはなりません。写真中心の大判グラビア雑誌の体裁をとり、ナチス政権下で活性化する産業界、アウトバーンなどの社会資本整備、教育と健全な児童・生徒の育成、そして強い軍隊とヒットラーを核とした国民の結束などを謳っています。圧巻なのはやはり中面にも度々顔を出すヒットラーの肖像とさまざまに切り取られた軍備と軍隊、そして国民のそれらへの熱狂をとらえた写真群であり、また、画像にもとりましたが飛行機や鉄道、大型船などに見える「力」と、丸いルメット頭が整然と並ぶ兵士の行進(ちょっと見、某有名薄皮饅頭の箱を開けた時のような)に代表される「物量」とで溢れています。これでもかと続く力と物量の表現は、やがて歓喜に包まれながら階段を昇り来る総統の姿へと収斂される仕組み。くやしいけれど上手い。格好いい。嫌悪し警告する理性の一方で、それでもなお見入ってしまう反応があり、優れたプロパガンダがこれ以上にない「目くらまし」となることのひとつの証ではありましょうか。

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戦前のパリ並びにアヴァンギャルドにもつながる同人誌『山繭』には青山二郎、瀧口修造、堀辰雄などが寄稿。

■次の画像は石丸重治主宰・文芸同人誌で、復刻版も発行されている『山繭』の元版・昭和3年発行の三冊。ちょうど、青山二郎が盛んに寄稿していた当時のものですが、瀧口修造の寄稿、小文ながら同人によるパリ関係記事、イワン・ゴルの翻訳やエルンストの挿画など、戦前のパリ並びにアヴァンギャルドつながりで見ても面白い……とは思いつつも、文学書音痴の小店がまた何故???というのも尤もなお話し、これは一緒に出品されていた『詩法』三冊(画像奥)を狙って落札したものでありまして、『詩法』についてはあと数年のうちにカタチにできればと考えている自店目録用、従って当分の間、手元に留め置くことになりそうです(なので画像も奥にこっそり潜ませました)。ところで、市場で落札した品物については各店毎に「ヌキ」と呼ばれる一覧が渡されるのですが、「地下展」直前および会期中に行った市場のヌキを見ると-何だこの「パリ他 1本口」って?…「洋書7冊」のうち一冊は気球の本?だったと思うんだがしかし…何が狙いで買ったのか記憶のカケラもないゾ「海外旅行案内地図1箱」…「アール・エ・メティエグラフィ」って一体何よ?…この分野、まとめて買うはずないんだけど「映画関係3本口」…といった具合、まあなぁーんにも覚えてない。あっ。『むさうあん物語』の完揃いだけは間違いなく入荷いたしましたが。しかしいいんですかねこんなことで。さて。明日は神田の市場と支部大市のかけもち、明後日は支部大市の続きとそのお手伝い。片付かないうちにまた買いに走る、私の場合、古本屋というのは一種の病ではないかと自分でもそう思います。

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