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08/01/26 Information

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馬具の総合カタログ『Tom Padgitt Co. ILLUSTRATED CATALOGUE 50』。461P全て図版入り。

■ここ十日間ほど、全く熱の上がる気配がなく食欲は旺盛、お医者さんで処方してもらった風邪薬は全然効かず(しかも二軒かかって)、しかし鼻水と咳が出続けているのは「花粉症かもよ。」との指摘を受けて嫌な予感がしております。どうやら大した病気でもなさそうですので、来週も店は火・木・土曜日の各日12時~20時で営業いたします。寒い中のご来店には礼を尽くすべくお待ちいたしております。 咳による筋肉痛に身を捩りながらも、入札はやっと調子が出てきたようで、今週は落札点数二桁台。先ずは上の画像、『Tom Padgitt Co. ILLUSTRATED CATALOGUE 50』。アメリカはテキサスの専門メーカーが発行した馬具のカタログです。無刊期ですが、19世紀末から20世紀初頭の発行かと推察。夥しい種類とデザインの組み合わせで販売されたハーネスなどの皮革製品と、鐙や蹄鉄用の釘各種など鋳鉄製品とを中心に扱っていたようですが、この他にも鞭などの調教用具、ブラシやワックスなど手入れ用品などまでに至る総ページ数461Pの総合的なカタログとなっています。巻頭約160ページにわたり、淡いベージュで描かれた馬のシルエットの上に、様々に渡されるハーネスの図が展開されるあたり、瀟洒であり多様であり、見ていて飽きることがありません。かの「エルメス」が馬具メーカーからスタートしたのは周知のことですが、この一冊に見られる皮革加工技術の多彩さからすれば、バッグへの技術の転用はなるほどと頷けます。テキサスのトム・パギット社も今頃はバッグ・メーカーか……と、ちょっとアメリカまで行ってみると(勿論ネット上)、これが。何と。いまはオーディオ・ビジュアルのメーカーに転身しておりました。おおおっ。こんなケースもあるんですねぇ。一体、何がそうさせたのかは、同社のHPでご覧ください。ところでこのカタログにはいかにもカウボーイなアイテムも掲載されていて、ジーンズの上から片脚毎に装着する皮製のエプロンみたいなの(上の画像右端)は一体何と呼ぶのだろうと思って調べてみると、ありました。「COWBOY LEGGINGS」…カウボーイ…れぎんす!だぁ。踝から下をちょん切ったようなタイツ様のファッション・アイテムで、「スパッツ」と呼ばれてすっかりオバちゃんの防寒アイテムに成り下がっていたのが、去年、呼び方を変えてみたら若い子たちの注目を集めたという…その改称されたネーミングと同じ、「レギンス」ではありませんか。カウボーイから“2007 Tokyo Fashion Seen”へ。ううむ。これもまた一つの転身といえましょうか。

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京都・内外印刷出版株式会社『拾周年記念 インサツ』(昭和5年発行・非売品)とペラものの見本『ないがいの印刷』

■「印刷解体」が終わって以降というもの、印刷がらみのあれこれは仕入れたところでほとんどが店頭長逗留の在庫と化しているのですが、やはり気になることには変わりなく。今回は京都・内外印刷出版株式会社の営業用印刷物6点一括での落札でした。画像はこの内、同社『拾周年記念 インサツ』(昭和5年発行・非売品)と『ないがいの印刷』と題されたペラものの活字・罫・花見本。同社は活字の自社内鋳造から印刷までを一貫して請け負っていたようで、『インサツ』は約160Pと小ぶりながら、これ一冊まるまるで“商品カタログ 兼 刷り見本 兼 印刷関係便覧”となる優れもの。とくに欧文書体の充実ぶりは、この規模の印刷所としては目をひきます。また、「網目銅版「線」比較」など、視覚的な工夫と解説でたいへん分かりやすくかつ勉強になる情報も多く、この一冊だけでもせめて「印刷解体」が終わるまでに入手しておきたかったと悔やまれます。残された印刷物から見る限り、よい仕事をしていたに違いない内外印刷出版ですが、いまは姿を消してしまったようです。2004年から2006年まで、三年にわたって「印刷解体」でお世話になった印刷工場もまた、来月「工場解体」、つまりは取り壊しが決まりました。古本屋の眺める風景には、「転」よりもずっと多くの「廃」が潜んでいます。馬具メーカーからオーディオ・ビジュアル・メーカーへ…ではありませんが、「廃」を予想もつかない「転」へと繋げるような、奇想天外な仕事ができないものかと、またしてもそんなバカなことを考えてしまう今週の新着品です。町工場で…懲りなかったかこの人は。 先週は早々に情報を下さった方がお二人あり、本当に有難うございました!気をよくして引き続きのお願いです。大正年間から1980年までに発行された『黒髪』『新美容』『しんびよう』『美容師の友』『TOMOTOMO』と、『しんびよう』の付録『しんびようプラス』『みわく』を只今必死で探しております。どんなに小さな情報でも構いませんので、ご一報いただければ幸甚に存じます。ご所有の方がいらっしゃいましたらお客様・ご同業問わず「誠実評価・高価買取」いたします。何卒よろしくお願いいたします!

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