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18/06/23 戦前外国向け英文観光案内とキモノのデザインにまつわるあれやこれや

■いやはやまいりました。こちらは先を急ぐのだというのにそんなことにはお構いなく、PCを立ち上げた途端に自動的に再起動がかかってそのたび10分近くも待たされ、何だか知らないけれどもM社とかウイルス対策ソフト〇×スキーの更新プログラムが実行される度に何かしら不具合が出て鬱陶しいことこの上ないところにもってきて、今日は「更新プログラムが構成されました」という誠にもってご親切なメッセージが出てからというもの、あろうことかPhotoshopが使えなくなってしまいました。6月22日午後7時からほぼ5時間、仮想メモリとやらをカスタマイズし、再起動をかけ、画像サイズを変えて撮影し直し、各種サイズで試してみるもPhotoshopから書き出しができない…のでまた仮想メモリをカスタマイズし直し …… という無限ループが続くなか、本日6月23日の土曜日に入りました。
ダ、ダメだフォトショも私も。 
幸い、先週作り込んだものの使わなかった画像1点と、スマホ上で拡大縮小回転トリミングなど施した画像で今週はお茶を濁すことになりました。
ネタは良いのに。なんでまたこんな時に。ああ゛~~っ!!!!

そんなこともあって今週はかっ飛ばしていきます。
画像1点目は戦前の外国向け交通・観光関係のパンフレット。それぞれ英文です。
上段左端から時計周りに ……
①京都・都ホテルの『Map OF KYOTO』。アールデコ調の洒落た表紙は見開きサイズで約18×19.5cm。そのサイズの縦3倍、横2倍誌面の片面に京都中心部のカラー地図を、もう一方の面に英文商店広告を掲載しています。無刊期 (大正時代か?)
②Japanese Government Railways=鉄道省発行の『THE INLAND SEA』は1932(昭和7)年発行の冊子で表紙はご存知、杉浦非水。瀬戸内地方の刊行ガイドでアート紙30Pに写真も多数。巻末には鉄道と航路の地図あり。

③『CENTRAL CHINA CALLS』CENTRAL CHINA RAILWAYS=華中鉄道が1942 (昭和7)年に上海で印刷・発行した観光ガイド。アート紙75P、名勝と風俗を写した写真多数。
④日本郵船=N.Y.K.LINEの『JAPAN-BOMBEY』は1928年2月~1929年3月の客船運行案内。小さいものの写真・航路図あり。
⑤大阪商船=O.S.K.LINEの『AFRICA LINE』は1930~1931年の客船運行案内。横浜からケープ・タウンまでの航路にどれほどの需要があったのか、是非知りたいところではあります。
日本のツーリスト・ビューロー、鉄道省、日本ホテル協会が共同で出版した『NAGOYA』はアート紙16P・写真入りの冊子。名古屋周辺観光地情報も。
⑦『VISIT JAPAN』鉄道省の発行。見開きの表紙の6倍サイズの1枚もので、中面は中国・台湾・韓国・朝鮮等植民地含むカラーの鉄道路線図と写真図版。
⑧大阪商船の『A UNIQUE ROUND THE WORLD SERVICE』は同社が運営していた日本-南米路線のガイド。日本人離れした表紙は外国人デザイナーを起用した可能性あり。寄港地と日本の主要都市の観光案内。
①と⑦はどちらもカラー印刷された地図側の色味・デザインも美しく、お目にいれられないが残念。同じ日本人が所有していたと思われる一口ですが、販売は個別に。

■画像2点目は純粋和モノ枠より。
上段は『登録商標ニコニコ意気絣』というブランド名もふるっているキモノ生地見本帖。このタイトル、そして、ニコニコ笑ってはいるもののどこか不気味な少年キャラクターも非常に魅力的ですが、こちらの主役はあくまで、渋いけれど大胆なデザインが特徴の29点の生地現物であります。折帖仕立てのこの製本装丁センスも楽しくてよろしいかと。無刊期ですが、大正頃のものではないかと見ています。   

下段左は『織文類纂 巻七』。全10巻中9冊の入荷、しかも状態にイタミの度合いのバラツキが大きく、1冊毎の販売を考えています。雪佳を待つまでもなく、日本のデザインはモダンでした。
下段右側は『小袖 京都・北村支店染物部』とある色見本帖。色見本の部分はもちろん生地現物ですが、衣紋掛けにかけたキモノを模して“窓”を開け、そこから覗かせる凝ったつくり - ノンブルは衣紋掛けの端にかけた赤い房に ! - は初めて見るものでした。画像ではよく分からないかも知れませんが、見開きで窓の型が異なる他、衣紋掛けには部分的に金彩色を、また、余白部には銀色で装飾をあしらう念の入れようです。
全体にこじんまりまとまっていて細部に凝るこのつくり、明治~大正初めころのものではないかと見ています。

すでに申し上げました通りネタは良いのでもうひとつ ! 染物の型紙の台帳2冊。上段のには『紅板締 新模様 清印』、下段のには『紅板新柄 巴印』と表題あり。いずれも京都の染屋さん (下段は北村又治郎さんのところ)の旧蔵品。
デザインは大柄で大胆なものが多く、なかには未来派を思うようなものが見られる一方、『巴印』巻末に貼り付けられた肉筆図案原画「八景」は大変繊細な絵だったり、時代を絞り込むのが難しいのですが、おそらくは大正~昭和初期までのものと思われます。
Photoshopに不具合なければ、画像2点目にしても3点目にしても、もう少し画像点数を増やしてお伝えできたはず …… なのが、かえすがえすも残念無念。同じく残念と思われた方は店頭で是非 !
また、これらとは別に、キモノの染に関する見本帖、襖紙の見本帖、古いジャンクもののカメラなどダンボールひと箱とひと縛り、土曜日夕方までには店に入ります。 

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