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07/03/10 Information

■パリからの新着品、続報です。自分がこれまで付けてきた価格にしばられ、価格が急騰した紙モノを買いあぐね、絞りきることができなかった挙句、苦し紛れというか悔し紛れというか、煎じ詰めれば“破れかぶれ”で仕入れたのが「金属・道具系」の品々でした。考えてみると「印刷解体」と題して活字その他道具類を売ってみたりしたのも、元々「金属系」「道具系」に魅かれるところがあったからなのかも知れません。ノギスあり目抜きあり金型あり、とりわけ掌に収まるメジャーは優れもの。とても単純なつくりでありながら高い機能性を備えています。単純なつくりであるということは、誰でもすぐに構造が分かり、いつでも自分で簡単に直せるということで、常に身近にあって使う道具たるもの本来こうあるべきではと、つくづく感心させられたものです。とすると、私にとってパソコンはまだまだ全然道具になっていない、ということになるわけですが。

金属系は魅力的だとか、道具系は美しいもんだとかいいながら、余計なものを買っているとは自覚しつつ、しかしさらに同じ蚤の市で、まさに地続きで買い付けてきたのがこちら。「時計の古いゼンマイ」です。おじいちゃんが一人で切り盛りする小さな露店。最初は何なのかわからず、小さな紙袋のかたまりに気を取られて見始めると、時計部品の専門店であることが分かってきました。ゼンマイは細い鋼。くるくると巻かれて針金で縛られており、これをはずすと画像左上のように実に綺麗に広がって、光に翳せば紫紺や渋い茶色に染められていることが分かります。小さな古い紙の中から止まっていた時間が現れて動き出す。そんな仕掛けをしのばせた小さな紙包みは、時間を扱う古本屋にとって、どこかお守りにも相応しく思えてくるのでした。なかには何故かペイネがイラストを描いた紙包みもあります。私もひとつ、ポケットに入れて、これからしばらくは日本の市場で運を天に任せることになります。

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