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17/03/04 詳しくは … 後日=3月4日になってやっと更新 !

■さて。先週の土曜早朝に、詳細後日とお知らせしながら放置していた2点について、今週も手を入れぬままと情けないことになっておりました。
3月4日、本日は改めて詳細を書き加え、ついでに1点追加して更新いたします。
お約束を反故にする週が続いておりますが、どうか懲りずにお付き合い下さい。なにとぞよろしくお願いもうしあげます…。

1点目は「製作 日本工房」とクレジットされているソニーのPR冊子2冊
常ながら頼りにするWikipediaによれば、ソニーの創立当時の社名は東京通信工業株式会社。1955年には全ての製品に「SONY」マークを入れることにし、1958年、社名をソニー株式会社に改称。今回落札したPR冊子2冊はまさにその過渡期、SONYがSONYとなりつつあった1957年と SONYがSONYとなった最初期・1959年のもの、力が入って当然といえましょうか。
製作を請け負った日本工房はと云えば、この当時すでに名取洋之助は手をひき、内藤初穂が引き継いでおり、1959年発行分には「製作 日本工房」という記載の横に「(責任者内藤初穂)」の文字が並びます。がしかし、この2冊、名取が1950年から取り組んでいた『岩波写真文庫』に揃えたかのような判型と紙質を採用、紙面もビジュアル=写真中心の構成で、1957年版は名取のもとで『岩波写真文庫』の写真部員を務めたのちフリーとなっていた長野重一が、1959年版は名取が手掛けた国鉄の写真集『JNR』で撮影を担当した薗部澄・細井三平が写真を担当。また、1959年版は 早くから海外市場を射程に入れていたソニーらしく、テキストは和英併記のスタイルがとられていますが、端正なレイアウトや書体など日本工房の仕事を代表する『Nippon』を思わせるところ多し。
この2冊、「“名取洋之助の” 日本工房」からは表立っては離れつつも、その実、日本工房の血を濃くひく正嫡。この後、創業メンバーの意思の通り、世界に羽ばたいていくことになるSONYのスタートにとてもふさわしいPR誌だと思います。

ちなみに内藤初穂はご存知『星の王子様』の翻訳で名高い内藤濯の息子。最近では、実験工房による「バレエ実験劇場」で構成を担当した川路明が川路柳虹の息子だとか、舞踊評論家の中川鋭之助の父親が中川一政だとかと云うのを知るにつけ、つくづく戦後の文化的豊かさは、戦前の豊かさが背景にあって初めてもたらされたものなのだといまさらながらに思い知らされています。而して貧しい戦中・焼け跡派の子女たる我らが世代のことを考えると …… 「ごめんなさい。」としか言葉が見つからないのでありました。

『HICK HACK HOCK』。木箱入りの豆本。表紙は石でできています。1995年にロンドンの「サークル・プレス」と云うところから出版されました。タイトルを検索窓に入れて画像検索すると、 当然と云えば当然ですが、表紙にあたる石の部分はひとつひとつ違っていて、これまた当然と云えば当然ですが、それを収めるための木箱は1点1点、石のかたちに合わせて刳り抜かれていることが分かります。
本文は蛇腹折りで12P。1Pに1点、鋏の形を型押し、1Pにひとつの単語を置いています。
何部つくられたのかは記載されていませんが、どう見てもそうたくさん作られたとは思えません。
最近は、「これ欲しい。」と云う欲求が薄れる一方、果敢に入札に向かおうという気持ちを失いつつある小店あるじが、少しばかり物欲を刺激されたと云う1冊です。

 買うべきか。見送るべきか。悩んだ末に入札。こういう場合に限って落札。しかも上札。と云う古本屋にありがちな展開で入荷となりました。
『武満徹 ← 1930 …… ∞』。1964年、武満徹発行の自費出版・限定500部の内の1冊。画像でご覧の通り、カバーと函付き、本体含め状態がなかなかよろしいのです。
がしかし、どうしても気になったのは中に挟まれていた1枚のハガキで、これは初見でした。
武満の本ができたことと本の姿かたち等を案内し、瀧口修造(序文より)と一柳慧の推薦文が刷り入れられ、「批判をあおぎたいと思います。」との言葉で結ばれる武満の短文と批評を書き込む欄が設けられた往復ハガキでありまして、書籍購入の申し込み先、そして武満が求めた批評の返送先ともに、はっきりと「草月アートセンター」と刷り込まれています。武満の当時の活動等から見て当然の、とは云え、こうしてはっきり姿を現わすのを見ると、ちょっと感動に似た感覚が沸いてきます。少し縦に長いハ ガキ2枚を縦につなげ、文字と罫線だけで構成されたデザインも洒落ています。
装丁はじめ書誌についてはさまざまなサイトが直ちに詳細教えてくれますので端折ります--なんてものは買わない方針のはずなんですが。まさかそれが1枚のハガキによってひっくり返されることになろうとは。しかも、それが高くつことになろうとは。エフェメラおそるべし。

■既読記録 20170301-0304 : 「家庭教育支援法」成立目指す自民 「伝統的家族」なる幻想  家族の絆弱まり、家庭の教育力低下--!?  「共謀罪」の創設に反対する緊急統一署名  【安倍晋三記念小学校】やっぱり大量のゴミはなさそうだ 航空写真で検証 小池晃氏「質問は必ず裏取る」森友学園“爆弾メモ”  テロ準備罪に「テロ」表記なし 「共謀罪」創設の改正案を全文入手 etc.
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