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16/02/26 来週よりしばらく通常営業です。2/29 新着品のご紹介です。

 ■実は、2月16日より休みなしで10日間連続で仕事に次ぐ仕事の日々をおくっております。先週の更新はお断りもしないまま一回休んでしまったこともあり、今日は是非更新をと思えどもすでにヘロヘロ。更新は来週月曜日を目標にとりかかりますので、誠に恐縮ながら、いま少しお待ちいただけますようお願いいたします。
その更新ですが、新着品の内、佐伯矩旧蔵・1927年の渡航に際して持ち帰った客船メニューの一括(満鉄食堂車の和文・英文メニュー各1点含む)と、明治末期に村井弦齋が著したベストセラー『食道楽』にちなんでつくられたカードゲーム「食道楽家族合せ」という珍品を予定いたしております。それにしてもどうしてこうマイナーなものばかりに手を出すんだろう…。

おっと、忘れるところでした。店はこれからしばらく、火・木・土曜日の各日12時より20時で営業いたします!

■ …… というわけで。本日2月29日。四年に一度のこの日に、やっと新着品のご紹介です。
その1は、佐伯矩旧蔵・客船メニュー他1927年の渡航より持ち帰った客船等のメニューです。
佐伯矩(サイキ タダス)は北里柴三郎に学んだ医学者にして、1914年(大正3年)には世界初の栄養学研究機関 = 私立の栄養研究所を設立した“栄養学の父”(今回のようなことがなければ私は一生知らなかったと思います)。世界的にその名を馳せた佐伯氏、1927年(昭和2年) には国際連盟の要請によって国際連盟交換教授として欧米で講演することになります。

今回のメニュー類は、それぞれに記載されている年月日から、明らかにこの時のものであり、数にして100余点。大きくてもA5程度の印刷物ですが、これを交通機関別に分類し、そこから重複分を除き、古い順に並べてみると……
…… 1926年12月のうちに満鉄を利用して陸路欧州入り、おそらくは欧州各地での講演の後、1927年3月下旬にホワイト・スター・ラインのマジェスティッ ク号でイギリスから北米へ渡り、5月初旬にランポート&ホルト・ラインのヴェストリス号で南米へ。南米でも各地を回ったのか、帰途についたのは8月になってからのことで、今度はサザン・パシフィック鉄道で陸路北米に戻ると、8月半ば、日本郵船の春洋丸(しんようまる)に乗船、1927年9月1日、日本の帰着、という旅程が浮かんできます。
客船メニューについてはこれまである程度扱ってきたつもりですが、佐伯博士旧蔵品の場合、マジェスティック号とヴェストリス号について、自らが利用した1 等客船のメニューだけでなく、同日の2等客船のメニューを入手しているのがいかにも栄養学者らしい特徴です。2等客船の食事内容は決して質素ではなく、むしろ 1等客船の食事の過剰なことに驚いたのは、二つを見比べて初めて気づいたことでした。
今回は、①満鉄 英露・中和併記 価格入りメニュー各1葉 計2葉②ホワイト・スター・ライン 1等客船乗船客名簿、2等客船のメニューを含む約50点(ガラ・ディナーのメニュー3点の表紙はポショワール)、ランポート&ホルト・ラインの 13日分・38Pのメニュー冊子・1等と2等の2冊と未綴じ4葉、サザン・パシフィック鉄道のメニュー綴り2冊、③春洋丸のメニュー (8点は木版表紙) 、藤原義江が出演するコンサート等のプログラムなど49点他、北米滞在中に佐伯が視察したと目される初期ナショナルチェーン・レストランのひとつ、 「チャイルズ・レストラン」のメニュー4点、総メニュー冊子1点他に分類できますが、②~④は一括で販売し、①のみ別売り(画像は左上) となります。

 ■“1903年(明治36年)1月から1年間、報知新聞に連載され、大人気を博したことで単行本として刊行されると、それが空前の大ベストセラーになっ た。文学史的にも評価が高く、村井弦斎の代表作とされている”(以上wikiより転載) 。人気を博したコンテンツが、様々なメディアに転用されるのはいまも昔も変わらないようで、この“空前の大ベストセラー”を家族で楽しめるカードゲームに したのが「食道楽家族合せ」。副題に「村井弦齋先生乃著書に因みて」「実用新案 家庭遊戯」とあります。
お登和嬢をはじめとする4家庭・各3名=総勢12人の登場人物の札と、3枚で一揃いになる料理メニューの札からなるもので、料理メニューが54枚あるべきところ、当品については残念ですが4枚欠。とはいえ、六百数十種類の料理が出てくると云う『食道楽』から、わざわざ遊びにとり入れられたメニュー名と味のある絵、そして意外な組み合わせなど、見ているだけで楽しい珍品ではあります。

■今週のななめ読みふたつ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160220-00010000-videonewsv-pol
“政権のトップに立つ安倍首相自身が、表現の自由という価値に対する理解を根本的に欠いていることが露わになった以上、われれれは今後、安倍政権による表現の自由への介入にこれまで以上に警戒心を持つ必要があるだろう。”
http://www.benricho.org/kenpou/shidehara-9jyou.html
現日本国トップが改正を悲願としている日本国憲法というのはどのようにして生まれたのかということについて、もっと知られてしかるべきものだと再確認しました。日本国憲法は、ひとつの奇跡です。






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