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15/09/26 来週は営業日にご注意下さい! 新着品はキモノ図案とアンドレ・マルティのプレートただしこれから差替え

■最初に大事なお知らせをひとつ。
2日間にわたって開催される「一新会大市」のため、来週、店の営業は29日(火)と10月3日(土)の2日、それぞれ12時から20時とさせていただきます。
10月1日(木)については、夕方から営業する可能性もありますが予定も時間も市場次第となります。当日、営業できる場合には、「古書日月堂」のFacebookのタイムライン = こちら に当日書き込みをいたしますので、「ここ」をクリックしてご確認下さい。
店には本日1点目に画像をアップしたロシアの切手や、数百円で販売予定の手芸系洋雑誌なども入荷しております。これから来年1月の松屋銀座での即売会に向けて、こうしたこまごました商品の入荷機会も増えてきます。
常ながらご不便とご面倒をおかけいたしまして大変恐縮に存じますが、ご来店賜りますよう何卒よろしくお願いいたします。
 

取り扱い商品の中心を概ね大正時代から昭和20年代のものとする小店ですが、例外的にさらに遡った時代まで扱うケースが多いのが、キモノと染織の分野です。で、今週の画像2点目は明治初期のキモノの図案集
和本仕立て、「百壹番」から「百七拾五番」まで、直筆74図を1冊にまとめたもので、キモノのデザインを考える際の手控えといった性格のものと思われます。
実は、表紙には題箋が貼り付けてあり、タイトルもしっかり書かれているのですが、正直に告白いたしますとこれが読めない。達筆すぎて。とは云え私は古本屋。恥ずかしい。そうだ。恥ずかしがってばかりもいられないゾ。と、とりあえず じぃ~っと 見つめてみたところ、『新按模本』と読むのではないかと推測するに至りました。至りましたがしかし、これまたあくまで推測に過ぎず、現段階ではあくまで仮称ということでご容赦下さいませ。<(_ _)>
さて肝心の図案。黒一色の墨書きなのですが、線の細さ、細いのに一切揺らぎのない筆さばき、花や樹木、鶴から人まで、小さな絵を一定の調子で正確に描いた手跡には感嘆させられること、請け合いです。

ちょうど肩の位置で、蓑笠姿の漁師たちが網を曳く先、裳裾に向かって網が広がり、やがて波打つ海に続く図案など、どれも派手さとは無縁ですが、実に見事に、江戸時代と地続きのシブくて粋で洒落た図案ばかりです。
ニッポンうつくしい! ニッポンすばらしい! と云いたい人が急増している様子ですが、この手の商品、ただいまどしどし海外流出中であります。愛国なんて云いながらそれがいかに表層的なものであるか、と、そういったお話しはともかくとしても、公式の場で日本の代表として食事をなさるような方には、せめて箸の正しい使い方くらいベンキョーして欲しいと切に願います。
 

■「しまった!!!」 云うまでもなく、こう云う時にはすでに手遅れなわけでありまして。ええ、
先週土曜日夕方、そういえばFacebookで商品が売れた例がないなというので、本日の画像3点目、1919年に発行された『Modes et manieres d'aujourd'hui』所収のアンドレ・マルティ画ポショワールのプレートを試みにアップしてみたところ即売れという思いがけない事態に面くらいました。やっぱり自店の本流に出来るだけ近い商品を買わないとな。何より、いつも気にとめて下さるお客様は大事にしないといけないな。初心に戻って虚心に商売ですよ。なんてことを思いながら、このプレート欲しさに落札したゴタゴタした紙モノのをさばいていたら、出てきたのであります。マルタンのプレートが他にも。これは次回更新に使うゾ! …  ああそれなのに。店に忘れて帰ってきちゃった。
マルティのプレートと云っても詩にマルティのイラストを添えた挿絵の仕事に類するもので、確か6~7葉のシリーズ、サイズはA4くらい、片面刷りではありますが2色刷り…といった具合で、このプレートの華やかさと比べると大幅に地味な作品ということになりますが。
…ということで、9月26日、夕方ににってしまいましたが、珍しくお約束を守って、画像差し替えです。トリスタン・ベルナールという人の詩にマルティが絵を添えたもので、片面特色刷・未綴じプレート12葉。雑誌の扉を兼ねたものと思われるフロントページ(部分的に手彩色)を含みます。ご覧のとおり、とてもマルタンらしい仕事です。
 

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あああっ! こちらは SOLD OUTではございませんっ!!!

あの不様な安保法制強行採決の風景は、まだ記憶に新しいところですが。こちらの和民ダイヒョーと本会議での平和の党党首のニヤケタ顔といったらもう。ふるまいは、例えばこんなところ(←クリック!)に残るものです。
安保法案成立数日前には、経団連が“装備庁の政策に対して産業界の考えを反映させるため”「防衛産業政策の実行に向けた提言(←クリック!)」を発表。防衛省が初めて、軍事技術に応用できる基礎研究への研究費支給を公募、大学を含む9件が採択(←クリック!)されて「軍学共同」への道が開かれるし 、早くも来春には、南スーダンで「駆けつけ警護」を任務に加えると云うし。
南スーダンでの駆けつけ警護が何を意味し、何が問題なのか、こちら(←クリック!) のブログが非常に明快にしかもとても分かりやすく教えてくれます。一読を強くお勧めします。
一連のオリンピックにまつわる失態にしてもそうですが、つまるところ、理念も憲法も経済に負けた。それに尽きるのではないかと思ったりします。
昨日はとうとう、「一億総活躍社会」なる政策が高らかに宣言されました。この政策、ご丁寧に担当大臣まで新設すると云う力の入れようですが、私は直ちに戦中の「国家総動員法」を想起しました。「一億総~」と云うのは、個々の違いを認め、多様な人たちの共存を指向する民主主義の社会では、多分に揶揄する際に使われることの多い言葉だったはずです。曰く、一億総白痴化、一億総懺悔、一億総中流…。誰の発想かはさておき、少なくともこの言葉をこのように使うことについて了解してしまえるということには、単なる鈍感さというだけではなく、ヒロイズムやプロパガンダなどに陶酔する危うさを表わすものではないかと思います。
安保法案成立直前には「派遣労働法改正」も成りましたが、思えば戦中、総動員の掛け声のもと行われた「学徒勤労動員」は国家がそれと仕向けた日本列島総ブラック企業化だった、とも云えそうです。戦後レジームからの脱却とは、つまり戦前戦中へ時代を巻き戻すことだったのかというのが、ここにきて痛いように分かってきました。とすると、次に待っているのは『戦陣訓』? 侮れません。






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